国内最大手ベッドメーカー「フランスベッド」による介護への取り組み
当サイトでも色々とご紹介しております国内最大手ベッドメーカー「フランスベッド」では、ベッドの製造販売と共に、近年注力しているのが介護・福祉事業です。同社の呼び方では「メディカル・サービス事業」と呼ばれており、介護・福祉用品のレンタルを軸に低床フロアベッドから車椅子・歩行器まで、様々な介護用品を販売・レンタルしています。
フランスベッドと言えば、社名にもあるようにベッドを思い浮かべる方が大半かと思いますが、介護業界においては高齢者の人口増加に伴い市場規模は年々拡大、2025 年には団塊世代が後期高齢者となることから、早くから介護・福祉用品の分野に参入し、これまでベッド製造で培った技術を惜しみなく注ぎ込むことで他社との差別化を図っています。そんなフランスベッドの メディカル・サービス事業にスポットを当ててみました。
福祉用具レンタル事業のきっかけ
フランスベッドのメディカル・サービス事業では、介護・福祉用品のレンタルが大黒柱となっています。この福祉用具のレンタル事業をはじめるきっかけとなったのは、実はお客様の一言だったそうです。具体的には、せっかくフランスベッドで購入した介護用のベッドが 3 ヶ月で要らなくなってしまったので、購入元のフランスベ ッドに「ベッドを下取りしてもらえませんか?」と、相談の電話があったのです。この1本の電話がきっかけで、介護・福祉用品を必要な期間だけ貸し出しするレンタル事業が始まりました。
しかし、事業設立当初は「レンタル」という行為にまだ人々は抵抗があった時代です。車いすや歩行器ならまだしも、介護用ベッドや寝具など「誰が使ったかわからないものを借りて使うなんて」という気持ちが誰の心にもありましたので、お客様がレンタル商品を安心して利用いただけるよう、まだ公の規制のない頃から、福祉用具の洗浄・消毒や保管体制には細心の注意を払い、レンタル事業を拡大していきました。フランスベッドというブランド力こそあるものの、介護・福祉の世界ではそれが後押し材料となることはなく、様々な課題や紆余曲折があったと聞きます。
トータル的な介護生活のサポートを目指して
近年では、介護生活のサポートには福祉用具だけでは不十分であると判断し、住宅の手すりの取り付けや階段の段差解消など、自立を支えながらも安全な住環境を整える住宅改修にも取り組んでいます。その他、在宅介護用の様々な用品、在宅介護支援事業など、その介護関連におけるサービスは非常に多岐に渡っています。
フランスベッドの福祉用具のレンタル事業でレンタルされているアイテムはベッド、マットレス、ベッド付属品はもとより車いす、スロープ、杖、歩行器、さらに小児用福祉用具、在宅医療機器、トイレ・バスとなっています。介護ベッドにもフランスベッド技術力が生きています。今後も医療・福祉施設への介護用ベッドのさらなる高機能化や、在宅介護における様々なサポートグッズを提供していくことでしょう。