イタリアンモダンを日本のライフスタイルに合わせて実現
全国の百貨店をはじめ、直営6店舗を展開(2017年現在)するアルフレックスジャパンは、イタリアのアルフレックス社で家具作りを学んだ保科正氏が日本での販売権とオリジナルデザインでの製造権を持ち帰り、1969 年に設立しました。イタリアンモダンのブランドであるアルフレックスは「憧れの家具ブランド」として高い人気があります。
保科氏はイタリアでアルフレックス社の製品に一目惚れし、工場に勤めて家具作りのノウハウを身に付けました。グローバルブランドとしての品格を保ち、同時に国産メーカーの職人技ときめ細かな対応で「イタリア生まれ日本育ち」の家具ブランドととして広く知られ、日本国内でも人気を保っています。
「ソファは応接間に」という概念を取り去って
1970 年代、ソファは応接間に置くもの、というもので、特別なお客様を迎える時の特別な家具であり、家に住む人が日常的に使う家具ではありませんでした。その後洋風建築が日常にも溶け込みリビングという概念が定着し始めたこともあり、「暮らしの中に溶け込むソファであって欲しい」という考えに基づき、ソファを囲んだ家族団らんをイメージして、ソファをリビングに置くことを提案したのです。
数あるアルフレックスのソファの中でも特にファンが多く、代表的なアイテムが 1971 年発表の「マレンコ」。フワフワでコロンとした印象的な見た目のデザインは、床の間やふすまのある和の空間でも、直線的でクールなモダンインテリアでも不思議とマッチするのです。さらに機能性にも富み、連結式なのでお好みにレイアウト可能ですし、カバーリングも着脱可能で好きな色味にアレンジできます。これもアルフレックスがコンセプトとしているところの「生活の道具」にピッタリな製品ではないでしょうか。
「生活の道具」としての家具として
アルフレックスの考える家具は「生活の道具」として様々な空間に寄り添い、シンプルで快適さを保ち、長持ちするもの、という製品です。モダンファニチャーと言われるブランドですが、基本となるコンセプト温かみを感じます。それらを実現するために北海道の旭川にファクトリーを持ちました。主にソファを製造しています。
機械化できるところは機械に任せ、シルエットや座り心地、カバーリングなどを左右するような繊細な作業は職人の手仕事で仕上げます。また、ソファには 10 年間保証も適用されており、ブランドとしての自信が現れています。購入してから長い付き合いが始まる家具ですが、20 年、30 年と家族を見続けてその生活の一員になれるようにメンテナンスとアフターサービスにも力を入れています。一貫してモダンスタイルを打ち出し人気ブランドとしての地位を確立しながらも、生活の道具としてプロダクトを位置づけ、主役は家に住む人である、という謙虚な姿勢に温かみと好感が持てるメーカーです。