ソファの中でも、座るだけではなく、寝椅子として身体を伸ばせるカウチソファは、ラグジュアリー感にあふれる憧れの家具。でも、カウチソファはソファに比べてサイズが大きく、部屋に置くにはかなりのスペースが必要です。「カウチソファ置きたいけど、ウチは狭いから無理かな…」と断念されている方も多いのではないでしょうか。
ですが、実はスペースが限られる狭いお部屋でもレイアウト次第では、充分な余裕を持たせてカウチソファを置くことができるんです。今回はそんなレイアウトのアイデアをご提案しますので、ぜひ参考にしてみてください。
狭い部屋にカウチソファを置く基本編
カウチソファを置く前に、お部屋のサイズと形、カウチソファのサイズを確認しておきましょう。
近年、日本の住宅でもフィットするようなコンパクトなカウチソファも数多く販売されています。コンパクトといえど、小柄な日本人なら充分にくつろげるサイズです。サイズ感が分からない方はあらかじめショールームで確かめるのがおすすめです。
また、カウチソファに限らずスペースが限られたお部屋にソファをレイアウトする時の基本は、遠近法を上手に使うこと。低い家具を部屋の奥に配置することで、家具の高低差により奥行きが強調され、壁までの距離が実際よりも遠くに感じさせることができますので、カウチソファは壁に沿って部屋の奥に配置しましょう。
背もたれの低いタイプを選ぶ
ソファの背もたれは座り心地にも関係しますので座ってみた好みで選ぶ必要がありますが、あまり高すぎると空間に圧迫感が出てしまい部屋を狭く見せてしまいます。部屋のスペースに余裕がない場合は、できるだけ背もたれが低いものを選びましょう。また、カウチソファを壁際にぴったり置くのであれば、背もたれのないカウチソファも選べます。
部屋のコーナーや壁を上手に使う
部屋のコーナーを使える場合、部屋のコーナーをソファで敷き詰めるようなつもりでレイアウトすると他の家具の邪魔になりません。ソファの上部を壁面収納として活用すれば、ちょっとした小物などは片付けられます。壁を傷つけたくない場合は、突っ張りラックや貼ってはがせるテープなどを使った棚なども検討してみましょう。
オットマンを上手に使う
部屋が狭い場合、ローテーブルの代わりにオットマンを組み合わせれば、必要時にはオットマンをテーブルとしても使えるので便利。
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部屋の形でカウチソファのレイアウトを決める
ワンルームやリビング以外の自室でのカウチソファなんて「夢のまた夢だよ」と思われるかもしれませんが、レイアウト次第ではカウチソファを置くことができるため、イメージしながら読み進めてみてください。
奥行きのある縦長の部屋の場合
ドアから縦長の部屋は、日本のマンションやアパートに多い形です。
ベランダや掃き出し窓が部屋の奥にある場合、ストレートタイプのカウチソファを選び、部屋に添って平行に置きます。こうすることでベランダに出られないということもありません。ソファの正面の壁には薄型のチェストやラックを置いて収納を確保、奥のベランダ側のコーナーにテレビなどを配置。カウチソファにベランダ側を向いて身体を伸ばせば、ベランダやテレビを観ることができます。カウチソファの奥にはキャスター付きのローテーブルを置くなどすれば、ベランダの導線も確保できるし便利ですよ。
部屋の奥が腰高窓の場合は、カウチソファは部屋の奥、窓に対して平行に置きます。こうすることで部屋の奥をソファコーナーにし、その他のスペースをゆったり使えます。ソファでくつろいでいる時に、視界にドアがあると気になるという方は、部屋の間仕切りカーテンを採用してもいいでしょう。
部屋が長方形、縦幅が狭い場合
ドアに対して横に広い部屋。使い方によってはプライベートな空間、リビングに分けることもできます。
この場合もカウチソファはストレートタイプがおすすめ。先ほどの横幅が狭い部屋と同じように、どちらか一方の壁に寄せて配置します。
部屋が正方形の場合
ドアやベランダの位置によりますが、カウチソファを壁際に配置、そこから他の家具を配置していきます。
正方形の場合は、ストレートタイプだけでなく、広さによってはL字型の肘掛のあるタイプもレイアウトできます。コーナーをカウチソファで埋めたり、あるいはキッチンとの境界を出すように配置したり、部屋の間仕切り的に使ってもよいでしょう。
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カウチソファの色で部屋の狭さを感じさせないテクニック
狭い部屋にカウチソファをレイアウトする場合、置けるサイズ、形はもちろん、色も大事な要素。
スペースに限りのある部屋に存在感のあるカウチソファを置いてしまうと、ソファをおくためだけの部屋、という印象になってしまうのは残念。でも、色を上手に使えば、カウチソファを部屋に馴染ませることができて自然なレイアウトになりますよ。
レザー素材を選ぶ場合の注意点
黒い革のカウチソファは高級感がありますが、スペースに余裕がない場合にはよほどのコーディネート能力がないと、やりすぎ感や背伸びしている感が出てしまいます。狭いスペースの場合、ヴィンテージの足つきのコンパクトなタイプは検討の余地ありですが、重厚感のある黒やダークブラウンの色味のレザー素材は避けておくのが無難です。
壁やカーテンと同系色で圧迫感を減らす
白い壁の部屋なら、白やベージュ、グレーなどのファブリック素材のカウチソファがおすすめです。カーテンなどの色味に合わせてもよいでしょう。いずれにしろ圧迫感のない淡色系がおすすめ。柄物の生地も悪目立ちしてしまう可能性がありますのでご注意を。
クッションを差し色にして遊び心をプラスする
白い壁に白っぽいソファを置いたら味気ないなと感じた場合、クッションやラグの色をアクセントカラーにして差し色にすると良いでしょう。濃色や柄の入ったクッションを置くと、壁やソファに立体感や奥行きが出る効果も。
たとえば、白やベージュのカウチソファに赤、黒、青、グリーンのクッション、グレーのカウチソファなら、白や光沢のある質感のクッションをあしらってみるのはいかがでしょうか。
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いかがでしたか?狭小な住環境を余儀なくされる日本の都市部のお部屋では、カウチソファを置くのに二の足を踏んでしまう方も多いと思いますが、レイアウトの工夫次第でカウチソファのある生活を楽しめるかもしれません。
快適にレイアウトしたカウチソファで、ビール片手にのんびりと映画鑑賞やスポーツ観戦なんていいですよね。カウチソファのレイアウト、ぜひ試してみてくださいね。