space_narrow 狭い部屋だからこそ楽しむインテリアコーディネートと空間テクニック

狭い部屋だからこそ楽しむインテリアコーディネートと空間テクニック

狭い部屋でも存分にコーディネートを楽しむコツ

土地の広さに対して多くの人口を抱えるアジア圏の都市部。
日本の都市部の住宅事情も、広大な土地面積を誇る国や地域とは大きく異なり、狭く空間的に余裕がない部屋が多数あります。

狭い部屋だとソファなどの大きな家具は置けない・・・
ダイニングとリビングを分けることができない・・

などと、デメリットばかりを多く感じてしまいがちですが、狭い空間だからこそのアイデアや工夫次第で、インテリアコーディネートを楽しむこともできるのです。

例えば、女性に人気のある猫脚家具などのクラシカルスタイルは、装飾を施したデコラティブなフォルムがあだとなり、狭い部屋に詰め込んでしまうとごちゃごちゃした印象になりがちで、部分的に取り入れるか一点豪華主義でお気に入りを単品で配置するなどの工夫が必要ですが、モダンスタイルなどのシンプルなスタイルであれば、狭い部屋でもそれほど窮屈さを感じさせることなくインテリアコーディネートを楽しむことができます。シンプルにすっきりとというテーマで言うと、

いかにアイテム数を増やさずに生活感を抑えるか

という前提で、シンプルモダンやスタイリッシュモダンなどのモダンスタイル、ナチュラル系のコーディネートでも重厚感のある一枚板などの天然木家具を配置するより、アイアンなどを組み合わせた細身のデザインの家具を揃えた方が、視覚的にも受ける印象は大きく違ってくるでしょう。

このように、狭い部屋だからといってコーディネートが限定されるという訳ではなく、工夫次第では

窮屈さを軽減し、オシャレな空間に仕上げることができる

今回は、そのようなコーディネートテクニックや留意点などをご紹介してきます。

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空間を上手に活用した広がり演出で開放感を!

狭い部屋に家具がぎっしりと置かれていると、言うまでもなく圧迫感を感じますし、逆に広い部屋にポツンと家具が置いてあるような空間は、殺風景に感じたりすることもあります。皆さんは、インテリアを意識するうえで、

部屋の広さに対する家具の理想的な占有率

があることをご存知でしょうか。

あくまで一般論ですが、家具の理想的な占有率は部屋の広さにして”3分の1”とされ、6畳であれば2畳分程度の家具が理想的とされます。家具が多い場合は、家具の専有面積を少なくするために、ソファや椅子を置かずに床に座るスタイルを取り入れるのもひとつの方法です。そして、部屋に広がりを見せるためには、

まとまった空間の確保が必要

となりますので、部屋の中央を空けるような対面のレイアウトやコの字型レイアウトがおすすめです。ある程度の広さがあるなら、生活区分を隔てるようにソファやチェストなどでゾーニングするのも、視覚的にメリハリのついた部屋になります。

また、床や壁の見え方で部屋を広く感じさせることもできます。
床や壁の表面積を広く見せるためには、床表面が見える脚付きのチェストや、壁面が見える背板のないシェルフもいいでしょう。

家具の高さは目線より低く、同じ高さに統一する

ようにすると空間により広がりを感じさせるようになります。収納用に高さのある家具を置きたい場合には遠近法を上手に活用し、部屋の入り口側に背の高い家具を、奥には背の低い家具を置くことにより、遠近感が強調され目線が抜けて広く感じるようになります。

開放感を感じさせるポイント

・家具の占有率は部屋の広さに対して3分の1
・家具はまとめてレイアウトする
・家具を減らすために生活スタイルを見直す
・目線よりも低い家具で統一する
・遠近法を活用する

 

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照明やカーテン、壁紙なども空間演出に重要なアイテム

狭い部屋だからこそ楽しむインテリアコーディネートと空間テクニック2

間接照明で奥行があるように見せる

フロアランプやフットライトなどの照明器具はお持ちでしょうか?
これら部屋の一部を照らす間接照明は、空間に陰影をつけることができ部屋の奥の壁や天井を照らすことで奥行きを強調することができます。また、家具の後ろから照らせば立体的に見せることができるので、印象的で洗練された空間を演出することができます。

部屋を実際よりも広く見せるために、天井を照らすアッパータイプのスタンドライトやスポットライトを壁に向けて照らすのも部屋を広く見せるためのテクニックのひとつです。

カーテンで部屋の高さがあるように見せる

カーテンを取り付ける際に、高さを意識したことがありますか?
カーテンレールはあらかじめ取り付けてある場合がほとんどだと思いますが、天井を高く見せるためにはカーテンの取り付ける位置を窓に合わせるのではなく、窓よりも高い位置から取り付けるのもアイデアです。

また、窓の小さい部屋では窓の部分だけにカーテンを飾るのではなく、天井から床まで飾ると、カーテン部分がすべて窓のように見え、さらに縦のラインが強調されるため視覚的に部屋を広く見せることができます。

一面だけ違う壁紙にして、奥行きを感じさせる

人の眼は色の見え方によって錯覚を起こすことが珍しくありません。
膨張色と呼ばれる赤やオレンジなどは、他の色と比べて広く大きく見え、反対に収縮色と呼ばれる青や水色などは小さく細く見えます、同じ大きさのものが感覚的に大きく見えたり、小さく見えたりするのは目の錯覚です。

このような色の効果を活用し、狭い部屋に広がりを感じさせるために活用したいのが「アクセントクロス」。このアクセントクロスとは、

部屋の一部の壁だけ異なる壁紙を貼ること

例えば、奥行きを出したい壁だけに暗い色の壁紙を貼ると、全体に色の濃淡(陰影)が生まれて部屋を広く見せられます。また、植物の壁紙で森林の中のような空間にしたりと、大きな柄だと部屋の雰囲気をガラリと変えてくれるでしょう。ストライプやボーダー柄なら、奥行きを強調する向きに使うとより広がりを感じさせてくれる部屋に大変身!

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いかがでしたでしょうか?
部屋が狭いからといってインテリアコーディネートが難しいということは一切ありません。配置する家具の大きさやアイテム数は物理的に限られてきますが、狭い空間を広く感じさせるテクニックを活用して、オシャレで快適な部屋作りにチャレンジしてみましょう!

 

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監修者情報

家具インテリア・寝具のWEBサイト「Seiloo」「SHOPNAVI」「MyGallery」などを運営する株式会社ヘヤゴトの編集長。家具のプロとして、皆様の生活に役立つ情報を発信しております。

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