眠り方改革を推進し、一人ひとりに最適な眠りをコンサルティング
2019年6月某日、日本橋のロマンス小杉ショールームで行なわれた社長対談の模様をお届け。特許を取得したロングセラー商品の誕生秘話から、増税やオリンピック不況をものともしない、寝具業界の明るい未来まで語っていただきました。ロマンス小杉が提案する「眠りのビフォー・アフターの2時間」は目からウロコな発想です。
※本記事で紹介している商品は、全国の百貨店や寝具専門店などで購入できます。
ロマンス小杉 PROFILE
戦後間もない1946年、京都で繊維製品の問屋業を営む「小杉商会」を創業。翌年に「小杉商事」に改組し、2001年に現在の「ロマンス小杉」に社名を変更。2016年に同社は創業70周年を迎えた。
2005年には「人間環境・睡眠科学研究所」を設立。創業以来培ってきた寝具や睡眠に関する知識・ノウハウ・データをもとに、充実した一日を過ごすための豊かな寝室空間、くつろぎタイムを演出する提案を行なう。代表商品は、独自の三層構造で羽毛を真綿で包んだ掛布団「ロマンスナイト」、硬い寝心地が特長の敷布団「ロマンスエコー」など。
また、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震をはじめとする災害復興支援・福祉事業の活動支援のため、商品の売上金の一部を、日本赤十字社などを通して寄付している。
目次
- たまたま大量に余った肩パットが布団に変身!?
- 「ロマンス」の名前に込めた創業者の思い
- 眠りの質を高める「ビフォー・アフターの2時間」
- 特許取得の掛布団「ロマンスナイト」誕生秘話
- 人生と切り離せない「睡眠」を司る寝具業界の未来は明るい?
- 「ねむりビジネス」で健康と笑顔、幸福を創造する
たまたま大量に余った肩パットが布団に変身!?
小杉商事株式会社。絹・人絹織物と寝具類の卸取扱い企業としてスタートした。
宮島:2016年に創業70周年を迎えられましたが、御社の歴史と歩みについてお話いただけますでしょうか。
小杉:当社は私の祖父母が興した会社です。祖父が奉公していた西川さん(現在の西川株式会社)がご縁で祖母と出会い、会社を円満退社。戦時中だった当時、上海に渡り、小杉洋行という名前の会社で塗料やペイントなど染料を扱う商売をはじめました。
終戦を迎えて上海から地元の滋賀県に戻りましたが、次は京都で商いをはじめようということで1946年に小杉商会を立ち上げました。翌年の1947年、昭和22年にロマンス小杉の前身である小杉商事株式会社を設立しました。
宮島:京都で会社を興したタイミングで取扱商品も塗料から布団に切り替わったのでしょうか?
小杉:いいえ。戦後間もない頃は、色々なものを扱っていました。西川さんとのご縁もあったので蚊帳からはじまり、当時は婚礼の需要も大きかったようです。布団をはじめたのにはなかなか面白いご縁があったんですよね。きっかけは洋服の「肩パット」なんですけど。
宮島:肩パットですか?
創業者の小杉源蔵・澄子夫妻
小杉:当時の日本はまだ洋服の文化ではなかったんですが、アメリカから進駐軍向けに用意されていた肩パットが何らかの事情でキャンセルになり、大量の余りがでたんです。その使い道について相談を受けた祖母が肩パットを切って割いたら、日本ではそれほど普及していなかったポリエステルの綿が出てきた。それを見た祖母は「なんて柔らかくて軽い。これをひとつにして布団にしたら、軽くて暖かい画期的な商品ができるんじゃないか」と思いつきました。そこで肩パットをひとつずつ割いて、集めたポリエステルの綿をひとまとめにして、一枚の布団を完成させました。
「これこそこれからの新しいお布団だ。今の日本にはないものだけれども、必ずその時代が来る」と繊維素材メーカーのテイジンさんにかけあったところ、ぜひやりましょうと。
宮島:そこから寝具の製造に集中していったということですか。色々な商材を扱っていた状態から寝具に一本化するのは、かなりの英断だったでしょうね。
「ロマンス」の名前に込めた創業者の思い
宮島:2001年に社名を「ロマンス小杉」に変更されましたが、どのような経緯で変更を?
小杉:実は、「ロマンス」という名前が誕生したのは社名変更よりずっと昔、創業から8年後の1955年です。当時はブライダル需要が非常に大きく、祖父母は婚礼布団の商品名にサブタイトル的なものがあるとお客様に受け入れられやすいだろうと考えました。商品をイメージしやすく、オリジナルブランドを象徴するネーミングとして挙がった候補のひとつがロマンスでした。ロマンスのほかにはロイヤル、ローズが挙がっていたそうです。
宮島:候補のなかに他社様の寝具ブランドと同じ名前が(笑)。
小杉:まったくの偶然です(笑)。最終的には「婚礼のイメージにいちばん合っていて良いね」ということでロマンスに決定しました。ロマンス婚礼布団、ロマンス寝装品の名前でかなり力を入れてきました。斬新なデザインだったこともあり、当時のブライダル市場では広く認められていたようです。時代の変遷とともにブライダル需要は減少していますが、ギフト商品や健康寝具などに形をかえて、今もロマンスを冠した商品を展開しています。
宮島:婚礼布団の定義、あるいはそういったコンセプトの商品がイメージしづらいんですが、普通の布団と婚礼布団は何が違うのでしょうか。
小杉:婚礼布団は、いわゆる「嫁入り道具」の位置づけですね。結納を済ませたお嫁さまが嫁ぎ先へ持参するもののなかに、婚礼のセット、布団のセットというものが必須アイテムとしてありました。掛・敷布団はもちろん、座布団にも夏用・冬用があります。そういった20~30点セットを十万~何百万円もかけて用意する。
最近はあまり見なくなりましたけど、名古屋には嫁入りの飾りトラックの風習があります。荷台を紅白のリボンで包装して、トラック3台ぐらいで嫁入り道具を運び入れるんです。時代とともに形や規模が縮小して、和布団から洋布団になっても、掛・敷布団と枕のブライダル寝具セットは、今でも当社で扱っていますよ。
宮島:和布団と洋布団の違いについても教えていただけますか。
小杉:定義は色々ありますが、婚礼布団の和布団は、出来上がり商品ではありません。掛布団の周囲は白色無地の生地で包まれていて、真ん中に柄物を貼り合わせるんです。柄物の生地は呉服のように反物でご用意して、お客様にお好きな柄を選んでいただいてから婚礼布団に落とし込みます。ある種のオーダーメイドですね。
洋布団は、掛布団の周囲に白色無地の生地の枠をつけずに仕立て、布団として出来上がっているものです。
眠りの質を高める「ビフォー・アフターの2時間」
宮島:商品開発やサービスの面では、どういったところに注力していらっしゃいますか。
小杉:わが社では、就寝中にお使いいただく寝具とあわせて、その前後2時間の活動にも目を向けることを基本としています。お休みになる前の2時間をビフォー、起床からお出かけになるまでの2時間をアフターとして、この時間と睡眠をセットで考えましょうという考え方です。
たとえば運動の前にはストレッチやウォーミングアップをして、体が十分に動くよう準備しますよね。運動した後にもストレッチやマッサージをして体の調子を整えると思います。同じように、就寝の直前までスマホを見る、仕事をする、ゲームをするといったある種の緊張・興奮状態のまま「あ、もう12時だ」と電気をぱっと消して即寝るよりも、お休み前の30分から1時間を「眠る準備のための時間」として過ごした方が、就寝中の心身の状態は格段に良いと思うんです。このビフォーとアフターの時間の最適な過ごし方は人によってさまざまです。お客様へのご提案の方法は商品そのものだったり、アイデアの発信だったり、色々ありますが、一人ひとりに合わせたご提案をする、マーケティングやコンセプトにこの考え方を含めるよう、社員たちには伝えています。
宮島:眠りのビフォーとアフターのご提案には、具体的にはどういったものがありますか。
小杉:ビフォーでは明るさと、香りも非常に大切な要素ですね。テンションを高めたり、心を落ち着けたり、香りが心身に与える影響力は大きいですから。それから、お休み前に手足のマッサージやフェイシャルケアで全身をリラックスさせる。そういうご提案もしています。
特許取得の掛布団「ロマンスナイト」誕生秘話
宮島:御社の寝具にはロマンスナイトやロマンスエコーなど、社名が付いた商品がいくつもございます。商品としてのこだわりですとか、開発にまつわるお話をお聞かせいただけますか。
小杉:ロマンスナイトは発売から20数年になりますが、今年の秋冬に新しいブランドシリーズを立ち上げました。
羽毛布団ひとつをとっても、お住まいが一軒家なのか都心の高層マンションなのか、あるいは帯広のような寒冷地なのか、南国の宮崎なのか。それから暑がりの方、汗かきの方、寒がりの方、冷え性の方。ご使用環境や体質が違えば、同一の商品で同じだけのご満足をいただくことは難しい。さまざまな条件のなかで「これが最適ではないでしょうか」と製品を評価して、お客様にコンサルティング販売するようなシリーズを作りました。そのルーツがロマンスナイトなんです。
長い歴史を持つ西川さんをはじめ、多くの寝具企業がある中で、当社はひよこのように誕生し商いを始めました。常に、よそにない新しいものを作り続けていくパイオニアでない限り、ロマンス小杉に存在価値はないという思いでいます。20数年前の当時も羽毛布団はメジャーな商材になっていたんですが、何か変わったことをしたいと。
宮島さんは冬の寒い夜、ぬくぬくの布団をかぶっているのに足を出して寝ていたという経験はありませんか?
宮島:ありますね。寝ているうちに暑くなってきて、無意識で足先やひざ下を布団からはみ出させて、部屋の冷気でクールダウンしていることが。
小杉:暖かさと蒸れは紙一重ですから、心地よい暖かさのラインを超えてしまうと一転、不快な蒸れ感になる。これをなんとかしようと試行錯誤してデータを収集したところ、シルクと羽毛のサンドイッチがいちばん良いという結果が出たので「これだ!」と特許を申請して。寝具業界で特許を取ることは結構珍しかったんですが、おかげさまで特許取得できました。
宮島:ロマンスナイトの発売当初の市場の反応はいかがでしたか。
小杉:最初は「なんじゃこりゃ?」という反応でした。商品を説明するのにも時間がかかりますしね。羽毛布団といえばその軽さが特長のひとつですが、ロマンスナイトは普通の羽毛布団より重いという声もありました。体とのフィット性が高いためにそう感じられるだけで、重さはほとんど変わらないんですけどね。そんなわけで、すんなりと受け入れられたデビューではありませんでしたが、発売から5~6年経った頃から「使ってみたら良かった」という感想が出てきて、そこから火がついた感じです。
宮島:いつの時代も、打ち上げ花火のようにどんと売れたものは廃りも速いですから、そういった意味ではよろしかったんじゃないでしょうか。
小杉:結果としてはそうですね。当社のロングセラー商品の位置付けですし、今でもイチ押しの商品はロマンスナイトだと言っている社員は多いですね。
●ロマンスナイト
真綿で羽毛を包んだ独自の三層構造の掛布団。睡眠中にかいた汗を真綿が吸湿・発散するため蒸れにくい。真綿に包まれた内装部の羽毛が体温で温まった空気を含み、保温性を高めている。布団の外層に手引き真綿を使用することで、体へのフィット性も良い。
宮島:ロマンスナイトのほかに、ロングセラーといえる商品にはどういうものがございますか。
小杉:ロマンスナイトは天然素材のシルクや羽毛にこだわった商品ですが、一方で「岩盤浴シリーズ」という、合成繊維の寝具も当社のヒット商品といえますね。岩盤浴といえばお風呂やサウナのイメージがあると思うんですが、それを商品の名前に。その岩盤浴毛布が10周年を迎える、当社の毛布のトップラインですかね。北海道のある地域の鉱山から採れるブラックシリカという黒い鉱石をもとにした繊維を使用して製品化しています。
●ロマンス岩盤浴
ブラックシリカ(※)をポリエステルに練り込んだあたたかシリーズ。一般的なアクリル毛布と比べて軽く、速乾性に優れる。極細繊維を4本組み合わせた繊維のため滑りにくく、布団からずれ落ちにくい。天然由来成分で抗菌防臭加工を施している。毛布、ひざ掛け、ポンチョ、ネックウォーマーなど幅広く展開。
※ブラックシリカ……常温で遠赤外線を放出する天然鉱石。蓄熱・保温性に優れた素材で、岩盤浴の岩石として広く使用されている。
宮島:確かロマンスエコーも、ロマンスナイト発売以前からのロングセラー商品でしたよね。
小杉:ロマンスエコーは発売から42年です。おそらく当社調査では日本一硬い敷布団と言えると思います。最近では猫背の方は減ってきましたけど、腰の弱い方や腰痛や肩こりでお悩みの方には、マッサージや整骨、指圧が非常に有効ですよね。それを寝ながらできないかという発想から生まれたのがロマンスエコーです。こぶしを握った手の幅が、背中を指圧するのに丁度いいことが分かって、その幅で商品を構成しています。寝ながらにして、拳骨で指圧を受けているような構造なんです。
宮島:当社でも家具や寝具を販売していますが、柔らかいマットレスより硬いもののほうが人気は高いですね。日本人、というかアジア人の体には硬めの寝心地が合うんでしょうか。そういった意味では、硬い寝心地で指圧の凹凸も付いているロマンスエコーは、さらに50年、100年を超えて支持される商品であってもらいたいなと思います。
●ロマンスエコー
硬さが自慢の敷布団。背と腰を受け止める部分にとくに硬めのスーパーハードウレタンフォームを使用し、体圧がもっともかかる臀部の沈み込みを防ぎ、背骨を正しくしっかりと支える。表面の凸凹が寝返りを打つたびに体に心地よい刺激を与え、寝ている間に自分の体重を利用した掌圧効果が得られる。
人生と切り離せない「睡眠」を司る寝具業界の未来は明るい?
宮島:消費増税、東京五輪後に訪れるであろうオリンピック不況、生産年齢人口の減少など、景気指数における諸々のネガティブ要素がございますが、2018年から2019年前半を振り返ってみて、御社の状況はいかがでしたか。
小杉:率直に言って、予想より良くはなかったですよ。寝具業界に限らず、流通構造や、消費者の支出の優先順位が大きく変わってきていますし。増税についてもこちらはする前提で動いているのに、政府の「景況を見て(決める)」の発言や、「好景気や収入増を実感していない」という街の声だとか、そういったニュースが去年の夏以降は多かったので、それも影響しているかもしれませんね。
とは言え、われわれの業界が明るい未来に向かっているのは間違いありません。人生100年時代、より長く元気でいないといけない。ケガや病気になったときの治療も大事ですが、いかにして健康を保ち予防に努めるのかが肝になってきます。適度な運動や食事と同じく、大切なのは睡眠だと思います。
昨今は働き方改革が叫ばれていますが、眠り方改革を推進し、実現していくのが僕の夢です。先ほど申し上げたビフォーとアフター、とくにビフォーをしっかりと整えて、より良い寝具で最高の睡眠時間を得る。それら全てが掛け合わされて、総合的に質の高い眠りになる。これからの時代、なおのこと睡眠が軸になると思っています。
宮島:アパレルなど若者をターゲットとした業界は、少子高齢化に伴う産業構造の変革やマーケット縮小で厳しい局面を迎えると思いますが、寝具業界のターゲットは赤ちゃんからご老人まで、ですからね。
小杉:極端な話、棺桶まで。
宮島:人生の3分の1は睡眠の時間と言われていますし、まだまだビジネスチャンスはおありだと。
小杉:ええ、そう思いますね。
宮島:元々は釣り糸などを製造する射出成型機の工場が、その技術をマットレスに転用し、さらに著名なアスリートをCMや広告に起用し、敷マットレスメーカーの地位を確立したという逸話があります。御社でもロマンスエコーのような、日本一硬い、アジア人の体に向いている、突出した特長を持つ商品において、キャラクターやアスリートとのコラボ企画などはお考えではないですか。
小杉:アスリートではありませんが、カイロプラクティックなど実際に指圧をされているお医者様へのアプローチは検討しています。指圧を受けられた患者さんに「自宅でも指圧効果を得られますよ」とすすめていただくことで、新たな販路開拓が可能ではないかと考えています。
宮島:「睡眠」と「健康」、いいですね。では、2019年秋冬、2020年春夏の新作についてお聞かせください。
小杉:今年の秋冬の新商品は、ロマンスナイトと岩盤浴毛布を掛け合わせた掛布団です。ロマンスナイトの側生地に、岩盤浴の繊維を練り込んだ一押しの商品がデビューします。ムートンのシリーズも充実させていきますよ。
来年の春夏は、今がちょうど商品企画の段階なので、具体的なものはまだ申し上げられませんけども、天然素材に力を入れたいですね。初夏から盛夏、晩夏、初秋まで、それぞれのタイミングの快適な夏の過ごし方を天然素材を使った商品で提案したいです。
岩盤浴×ロマンスナイト
シルクの真綿で羽毛を包み込んだ掛布団「ロマンスナイト」の側生地に、「岩盤浴シリーズ」の毛布などにも使用している天然鉱石ブラックシリカの練り込み糸を使用。ブラックシリカが放出する遠赤外線により、練り込み糸未使用の生地との比較試験では5.5℃、通常のロマンスナイトと比べても1.5℃暖かさがアップ! SL(ブラウン・グレー)、DL(ブラウン)。2019年8月末発売予定。
「ねむりビジネス」で健康と笑顔、幸福を創造する
宮島:先ほどは眠りに対するさらなる追求が自分の使命であるといったお話もありましたが、ロマンス小杉としての今後のビジョンには、どのようなお考えをお持ちでしょうか。
小杉:眠り方改革を、政府に取り上げてもらえるまでに持っていきたいですね。良い商品を作り、新しいものを開発するには、データや裏付けといった科学的根拠が必要ですが、眠りにはメンタルの部分も大きく影響します。眠る前の時間は、人それぞれに合った過ごし方があります。われわれは、お客様一人ひとりに対してコンサルティングやアドバイスでその空間、その過ごし方に必要なものをご提案したいんです。
1日の睡眠時間が8時間だとしたら、人生の3分の1が当社のテリトリーだと以前は捉えていたんですけど、ビフォーの2時間とアフターの2時間を足すと12時間になるんですよ。
宮島:1日の半分、つまり人生の半分ですね。
小杉:人生の半分を占める眠りの商いを、当社では「ねむりビジネス」と表現しています。このビジネステリトリーでご提案・ご提供できるものは、自社で開発せずとも世の中にあふれています。それらを少しお借りして、当社の流通、チャネルでご提案する。たとえばヒーリング音楽の商材を仕入れて、当社の販路に流すといったことも可能です。面白い企画やサービス、商品を持っている会社はたくさんあります。当社はそことコラボしながら、社員みんながそちらを向いて、能動的に企画を考え、サービスを創造して、ねむりビジネスを続けていきます。
宮島:今回のお話で登場回数がいちばん多かったのは「眠り」「睡眠」という言葉だったように思います。それはまさに小杉社長のこだわり、信念、企業の理念。そのポリシーに沿って、歩み続けていくということでよろしいでしょうか。
小杉:はい。
宮島:それでは最後に、商品を買っていただくお客様へ社長から熱いメッセージをお願いします。
小杉:よりクオリティの高い眠りを通じて、ひとりでも多くのお客様の健康を、笑顔を、そして幸福を創造することが僕のモットーです。これからも全力投球で取り組んでまいりますのでご期待ください。
After Talk ヘヤゴト 宮島一郎
お客様が望む商品をただ売っているのではなく、しっかりと事柄とストーリーを載せて商品を作り上げているんですよね。それがロマンス小杉の特長であり、魅力だと感じました。
いつの時代も「眠り」は永遠のテーマです。今回の対談では「お客様が布団に合わせて寝てください」のような単品大量販売時代のスタイルとは違う、小杉社長が目指しておられる、お客様の個々の体質や環境に合わせたコンサルティングで質の高い眠りを追求していくという、強い意志が伝わってきました。
ロマンス小杉 2019年お薦めアイテム
●Auroraアウロラ シリーズ
窓から差し込む朝の陽光を思わせる「Sun Light」、夜を彩る月あかりと月の満ち欠けを彷彿とさせる「Moon Light」のカラーリングで展開する新シリーズ。掛布団の保温力を「外気からの遮断性能」「内側からの熱放出量」「ダウンパワー」から1~7のあったか指数「Romance Warm Index(RWI)」に分類し、季節や室温、住環境、暑がり・寒がりなどのさまざまな要因に応じた最適な寝具を提案する。
●Aurora アウロラ 京都製パジャマ
京田辺市にある自社工場で製造。やわらかいガーゼの肌ざわりと、布団メーカーらしく寝心地にこだわったデザイン・縫製が特長で、寝返りが打ちやすい工夫がなされている。
袖部分はアームホールに縫い目がないドルマンスリーブ仕立て。
ひざ部分はタック仕立てで、ひざを曲げたときのつっぱり感を軽減する。
●ロマンスムートン
3つのこだわり:①オーストラリア産の高品質スプリングラム(=一度も毛刈りをしていない、生後3~5か月の子羊の原皮)を使用。②毛足の長さは55ミリ~25ミリ。長くなるほど羊毛に含まれる空気量が増して保温性が高くなり、風合いも良くなる。③原皮のもっとも良い部分を、大きさを変えてカットし使用。一枚のカットサイズが大きいほどムラが少なくなり、希少性があがる。
ラインナップはムートンシーツをはじめ、枕、抱き枕、クッション、ラグ、ソファシートなど。
ロマンス小杉では、ムートンを正しく扱うための知識とスキルを身に着けるカリキュラムを作成し、「ムートンコンシェルジュ」の認定試験を行なっている。