チェスト?整理だんす?その違いを知ろう!
棚やタンスを探していると「チェスト」と書いてあるものと、「タンス」と書いてあるものがあります。
チェストは洋風の呼び方だから、この白くて引き出しのついているものは「チェスト」かなと思ったら「洋服ダンス」と書いてある。じゃあ、和風の民芸風のものはタンスかなと思ったら「チェスト」と書いてある…。
このように、区別のつきにくい「チェスト」と「タンス」の違いについて知っていますか?
タンスとは日本の家具で、主に木製の引き出しのついた家具。衣類や小物をしまうのに使われてきました。もともとは桐のタンスが有名で、木材としての耐久性も高く、古いものでも手入れや保存状況で200~300年は変わらず使える財産のような家具です。
一方のチェストは、wikipedia によれば西洋の比較的大型の箱(櫃)であるとされています。ふた付きの大きな箱、整理ダンスなどとも訳されているので、西洋の家具の中でのタンスの役割のもの、と考えてよいでしょう。
つまりはタンスとチェストの違いはほとんどなく、タンスもチェストも引き出しのついた収納棚であり、衣類などをしまうのに最適な家具といえます。
今は和洋折衷のインテリアは当たり前のものになってきているので、和の雰囲気を持っているチェストや、洋風のタンスも出てきており、呼ばれ方にこだわることなく、ご自身のインテリアにマッチし、使い勝手のいいものを選べばよいでしょう。
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チェストの種類とタイプに合わせたトータルコーデ
チェストにはさまざまな種類とタイプがあります。部屋をトータルにコーディネートしたい時は、しまいたいものに合わせて、色々なタイプのチェストをシリーズでそろえると統一感が出るのでおすすめです。チェストの種類はたくさんあるのですが、よく使われているものをご紹介します。
・ローチェスト
腰の高さくらいまでのチェストのこと。引き出しで収納力を持たせ、天板は小物を置いたり、テレビを置いたり、あるいはデスクのように使えるものもある。
・ハイチェスト
ローチェストよりも背の高いものをハイチェストと呼ぶ。横幅を抑えできるだけ上に収納することもあり、ローチェストと比べて幅が狭いものもある。
・アンティークチェスト
アンティークの収納家具。猫足のもの、彫刻のあるもの、あるいは優雅な象嵌が施されていたり、模様が描かれていたりするものもあり、収納家具とはいえ装飾の役割もある。
・ドレッサーチェスト
化粧チェストとも言われ、鏡がついている。こまごまとしたコスメティック類やアクセサリーを収納できる。
・ランドリーチェスト
タオルや新しい肌着などをしまえるチェスト。湿気の多いところに置くため、密閉性より通気性をよくしたものが多い。
・押し入れチェスト
奥行きのある押し入れを生かすための大容量の引き出しのついたチェスト。
・収納チェスト
さまざまな収納の用途に合わせて、引き出しや棚、扉付き、なしなどのバリエーションがある。
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オシャレでもしっかり収納できる機能性を重視しよう
チェストを選ぶときに重要なのは、外見はもちろんのこと収納力を重視しましょう。デザインが可愛いというだけで、浅い(奥行きがあまりない)チェストを選んでしまうと、引き出しの機能を充分に生かせません。
「思っていたよりものがしまえない」
ということになってしまい、もったいないんです。
適度な奥行きがあって収納力があるチェストを選べば、散らかっていたものを片づけられて、部屋全体がすっきりします。また、ローチェストなら圧迫感がなく、天板に小物を置いたり花を生けたりでき、片付いた部屋をさらに居心地よくて素敵な部屋にしてくれますよ。
さて、チェストを選ぶときに注意してもらいたいのがチェストの品質。
最近は自分で組み立てる家具も多いのですが、組み立て家具はどうしても狂いが生じてしまうことがあります。チェストの場合は引き出しがスムーズに開閉できないのは大問題。自分で組み立てた家具は、引き出しのボンドのつけ方が不十分だったり、しっかりととまっていなかったりと問題が起きやすく、早いうちにガタが生じて出し入れしにくくなることも。
引き出しが出し入れしにくいと、中の衣類などを入れっぱなしにして使わなくなったり、収納すべきものが収納しなくなったりして、チェストの機能を充分に生かせません。ですので、チェストを購入するときは、引き出しのレールの品質と機能をしっかりと確認しましょう。
日本の工場で組み立てたチェストは、ちょっと割高に感じるかもしれませんが、何年経っても引き出しがスムーズに開閉し、扉も狂いがなく、きれいな状態で長持ちします。いい品物は気分良く使えるだけでなく、長く使えて結果的にお得になることも。インターネットで格安のチェスト・タンスを買うときはその点も注意してくださいね。
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