寝心地の良さを知ってしまうと、もう他の布団では満足できないほど快適な羽毛布団。
羽毛は、吸湿性・放湿性に優れています。汗の吸収・発散を繰り返すことで蒸れを感じにくく、年間を通してバツグンの寝心地です。
そんな羽毛布団について、以下の疑問を持っている人もいるでしょう。
「ダウンとフェザーの配合って何?」
「ダックとグースは、何が違うの?」
聞き慣れない言葉も多く、特に初めて購入される方は悩んでしまいますよね。今回はそんな疑問を解決するために、羽毛布団の基礎知識や、通常の布団と比較したメリット・デメリットを解説します。
後半ではおすすめのメーカー・ブランドも紹介するので、ぐっすり熟睡できるような布団が欲しいと思っている人は、ぜひ最後までご覧ください。
羽毛布団の基礎知識
ダウンとフェザーの違いとは?
羽毛布団に使われている羽の種類は「ダウン」「フェザー」「スモールフェザー」の3つに分かれます。
ダウンは水鳥の胸部分の羽。軸が無いため、タンポポの綿毛のように、フワフワな感触が魅力です。このダウンの割合が多いほど、羽毛布団の価格は上がります。
一方でフェザー・スモールフェザーは、軸がある羽。ダウンに比べて柔らかさや保湿性は劣りますが、弾力性・復元性・通気性に優れています。そのため、枕や掛布団に使用されることが多いようです。
羽毛布団によく使用されるのが、軸が細めで柔らかいスモールフェザー。羽毛布団は、ダウンとスモールフェザーを配合して仕上げています。
ダック(アヒル)とグース(ガチョウ)は、どちらが良いの?
羽を採取する水鳥の種類は、ダック(アヒル)とグース(ガチョウ)の2つ。ダックに比べてグースのほうが高品質で、価格も高めの傾向にあります。
なぜならグースの羽毛は、以下の3つの点が優れているからです。
保湿性が高い
ダックと比較して体長の大きなグースは、ダウンのサイズも大きめ。そのため空気をたっぷり含み、温かさが増します。
ニオイが少ない
何でも食べる雑食のダックに対し、グースは草食性の水鳥。そのため独特の動物臭が少なく、ニオイに敏感な人におすすめです。
良い状態が続く
グースの羽は細い毛の生え方により、毛どうしが絡まり玉状になることを防げる、劣化しにくいなどのメリットがあります。そのためフワフワ感を長く楽しめるでしょう。
ホワイトダウンとシルバーダウンの違いは?
ダック(アヒル)とグース(ガチョウ)も、鳥によって羽の色が異なり、白色の羽は「ホワイトダウン」、茶系の羽は「シルバーダウン」と呼ばれています。
羽毛布団の本質・保湿性に差はありません。影響するのは、見た目です。ホワイトダウンのほうが、清潔に見える・側生地(がわきじ)から透けないなどのメリットがあり、人気が高い傾向にあります。
羽毛布団のメリット・デメリット
メリット:保温性・吸湿性・放湿製に優れている
羽毛布団の最大のメリットは、やはり高い保温性です。
羽毛はたくさんの空気を含むので、布団に入った際に、体温ですぐに温まります。また、柔らかいため体の形に合わせて優しくフィット。暖かい空気を逃がさず、冷気の侵入を防ぎます。
さらに、吸湿性・放湿製が高いところも魅力。睡眠中に人はたくさん汗をかきます。その汗を吸収・発散するので、蒸れを感じず快適に休めるでしょう。
メリット:体を圧迫しない軽さ
羽毛布団は、フワっと軽い掛け心地も魅力。
重めの木綿布団がお好みの人もいらっしゃいますが、ずっしりと重い掛け布団は、体を圧迫してしまい血流が悪くなることもあります。掛布団は軽さにも注目して選ぶことが大切です。
デメリット:羽が出てくることがある
羽毛は繊維が細かいため、針の穴程度の隙間から飛び出すこともあります。
側生地の繊維が粗いタイプや、羽毛が布団の外へ出にくくなる「ダウンプルーフ加工」が施されていないものは特に注意。購入する際は羽の種類だけではなく、側生地にも注目しましょう。
デメリット:羽毛のニオイが気になることがある
羽毛は水鳥の羽なので、どうしてもニオイがあります。
上記の項目でも触れましたが、雑食のダックは草食系のグースに比べて油脂が多く、ニオイが強くなりがち。羽毛の洗浄が不十分な場合もニオイを感じることがありますので、水の汚濁で調べる洗浄度をクリアした羽毛布団を選びましょう。
なお、グースでも羽部分のフェザー率が多いと油脂や汚れが落ちにくいため、なるべくダウンの比率が高い布団がおすすめです。
また、羽毛布団に湿気がこもることで雑菌が繁殖し、ニオイが発生することもあります。「購入時は気にならなかったのに、使っていたらニオイがしてきた」というのは、湿気が原因のケースが多いようです。
そのため、天日干しや布団乾燥機を使った、定期的なメンテナンスが大切です。翌朝すぐに布団を畳まず、裏返して内部の湿気を取るようにしましょう。目安は30分程度ですが、扇風機などで風を当てると湿気が飛びやすくなります。
羽毛布団を選ぶ時のポイント
羽毛布団の選び方を5つの項目に分けて説明していきます。
サイズで選ぶ
羽毛布団のサイズは、ベッドや敷布団のサイズに合わせて選びましょう。特にベッドで寝ている人の場合、大きすぎる布団は睡眠中にズレ落ちる原因になりかねません。
ただ、2人以上で寝る場合や体型が大きい人は「敷布団のサイズに合わせて購入したけど、使ってみたら小さく感じた」ということも起こり得ます。
寝返りを打っても布団がしっかりかかっている状態が、最適なサイズ感です。
これまで「気が付いたら、体が掛布団からはみ出ていた」ということはありませんか?その場合はサイズが合っていないかもしれません。現在使っている布団のサイズを基準にして、適したサイズを探ってみましょう。
サイズには、シングル・セミダブル・ダブル・ダブル・クイーン・キングがありますが、ご自身の体型や、寝返りのクセなどを考慮してサイズを選択することが大切です。
羽毛の品質で選ぶ
羽毛の品質は「ダウン率」・「ダウンパワー」でチェックできます。
ダウン率が高いものほど、軽く温かい特徴があり、ダウンパワーが高いものほど、羽毛がよく膨らむので弾力性があります。
それぞれ詳しくみていきましょう。
ダウン率
ダウン率とは、上記の項目で解説したダウンが、羽毛布団の中にどのくらいの割合で入っているのかを表します。
羽毛布団の品質表示ラベルには「ダウン〇%・フェザー〇%」といった情報が記載されています。なるべくダウンの数値が高いものほど、温かく快適な寝心地を期待できるでしょう。
ダウンパワー
ダウンパワーとは、「羽毛布団のふくらみ」を表す数値。「350dp」や「440dp」のように、「dp」や「cm3/g」という単位で表記されています。
この数値が高いほど、羽毛のふくらみが多く弾力がある証拠。ダウン率が高い布団と同様に、軽くて暖かい、羽毛にハリがあるなどのメリットがあります。
また、ダウンパワーのランクを示す「ゴールドラベル」という表記にも注目しましょう。
ゴールドラベルとは「日本羽毛製品協同組合」が発行しているもので、第三者の立場から厳正な審査を行い、特定の基準を満たしたものに、品質の高さを認めた証としてゴールドラベルを付与しています。
ゴールドラベルの種類は以下の4つ。ランクが高い順に紹介します。
プレミアムゴールドラベル
ダウンパワーが「440dp以上」で、ゴールドラベルの中で最高のランク。高価なものが多いが、温かさや軽やかさがバツグンに優れている。
ロイヤルゴールドラベル
ダウンパワー「400dp」。寒い地方の冬でも、十分な温かさが期待できる。
エクセルゴールドラベル
ダウンパワー「350dp」。地域によって冬は寒い場合もあるが、普段使いには申し分ない。
ニューゴールドラベル
ダウンパワー「300dp」。比較的お手頃価格で購入できるため、長く使う予定の無い人や、試しに使ってみたい人におすすめ。
ただ、ロマンス小杉などの大手メーカーは、独自の厳しい審査基準を持っているため、ゴールドラベルがついていない製品もあります。ゴールドラベルが無いからといって、品質が悪いわけでは無いので、説明欄をよく読むようにしましょう。
側生地の品質で選ぶ
側生地(がわきじ)は、羽毛を包む外側の生地。主に「綿」・「ポリエステル」・「シルク」からできています。
綿
天然の繊維で、吸湿性や放湿性がバツグン。産地や種類によって品質や価格に差があります。
ポリエステル
合成繊維。頑丈で軽く、比較的安価で購入できます。しかし、蒸れやすい、触れると音が出やすいところがデメリットです。
綿とポリエステルの混成により、それぞれの個性を生かした生地を扱っているところもあります。
シルク
動物性のタンパク質を原料とする、天然の繊維。3種の中でも特に高価ですが、なめらかな触り心地と美しい光沢が特徴です。
また、「キルト」もチェックしましょう。
キルトとは羽毛布団の生地の縫い上げ方を指し、羽毛を片寄らせない役割があります。キルトの種類は温かさにも影響を与える重要な要素。主な種類を紹介していきます。
立体キルト
最も多く採用されている方法。生地の内部にマチがあり、縫い合わせた部分から熱が逃げるのを防げます。主に冬物の羽毛布団に使用されていますが、寒い地方の場合だと温かさがやや劣ることも。その際はツインキルトがおすすめです。
平キルト
側生地の表面・裏面を直接縫い付ける方法。縫い付けた個所から熱を逃がせるので、夏物の羽毛布団によく採用されています。
ツインキルト
キルトが上下で分割しているタイプ。羽毛が入っていない部分が無くなるように、マチの位置や数が上下で違います。寒い地方にお住まいの人に最適。重みが増すところがデメリットです。
完全立体キルト
1つ1つの部屋のように、マスが完全に独立した構造。立体キルトに比べてマチの高さが出せるので、高い保湿性が期待できます。複雑な製法のため、高価になりやすいところがデメリットです。
軽さで選ぶ
羽毛布団の重量は、羽毛・生地・キルトの種類などで決まります。
羽毛はダウンパワー400dp以上、生地は綿やポリエステル、キルトはマチの高さがありすぎないものを選択するとよいでしょう。
しかし軽さ重視で選ぶと、地方によっては温かさが足りない場合もあります。機能性とのバランスを意識して選択してくださいね。
温度調節性で選ぶ
夏と冬の温度差が激しい地方の場合は、同じ羽毛布団でも温度調節が難しいときがあるでしょう。
その際は「デュエットタイプ」の羽毛布団がおすすめ。デュエットタイプは、キルトの種類の1つで、2枚1組の羽毛布団です。2枚の布団をボタンで付け外しできるため、夏は1枚、冬は2枚で使えます。
やや価格は上がりますが、年間を通して同じ布団で温度調節したい人にピッタリです。
おすすめの羽毛布団メーカー・ブランド4選
ロマンス小杉
京都に本社を置き、創業から70年以上の歴史を持つ老舗寝具メーカー。
日本製の羽毛は、公的機関に基づいた独自の基準で厳正に審査しています。羽を採取して最初に行う洗浄にも厳しい基準を設け、縫製・羽毛の充填は職人の手作業です。長く使い続けてもらうため、メンテナンスにも対応しています。
ダウン90%以上で側生地がシルクの高級羽毛布団から、お手頃価格で購入できるタイプまで、幅広く取り扱っていますよ。
ロマンス小杉の公式サイト
関連ページとして
家具インテリア業界 Leader’s voice| track 06 ロマンス小杉
西川寝具
永禄6年創業の寝具メーカー。「バイオアップ加工」と呼ばれる、加湿乾燥や不純物を取り除くための工程に力を入れ、羽毛本来の良さを引き出しています。
原毛の入手から製品の仕上げまでを自社一貫で行い、厳しい審査をクリアしたものだけ販売。側生地のデザインはシンプルなものから可愛らしいタイプまで充実しているため、年代や男女問わず楽しめます。
西川寝具の公式サイト
昭和西川
マットレスの「ムアツ」を始め、複数の寝具ブランドを展開している昭和西川。羽毛布団は、安いものだと2万円台から購入可能です。その中にはダウン率が90%と高く、約23,000枚の売り上げ実績がある製品もあるため、コスパを重視している人におすすめです。
オンラインサイトでの購入は送料無料で、羽毛布団のリフォームプランもあるなど、サービスも充実しています。
昭和西川の公式サイト
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家具インテリア業界 Leader’s voice| track 02 昭和西川
フランスベッド
寝具メーカー最大手のフランスベッド。人気の「JOORYU」シリーズは、見た目や触り心地以外にも、たくさんのこだわりが詰まった羽毛布団です。
輸入量が7%程しかない、ポーランド産の貴重な羽毛を使用。洗剤メーカーと開発した専用の洗剤を使い、軟水で優しく洗浄しています。さらに制菌加工を施すことで、菌の増殖を防止。黄ばみやニオイが発生しにくいため、長く清潔に使えます。
また、アレルαと呼ばれる加工技術を採用しているところもポイント。ダニや花粉などの、アレルギー原因物質に吸着・化学結合することで、人への悪影響を防止します。お子さんからお年寄りの方まで、気持ちよく使えるでしょう。
お近くのフランスベッドのショールームをチェック
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家具インテリア業界 Leader’s voice| track 01 フランスベッド
人気&おすすめ羽毛布団をバーゲン価格で購入するならアウトレットイベントがおすすめ!
羽毛布団の購入を検討している方の中には、以下のように悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
「せっかく買うなら、羽毛や側生地の品質がなるべく高いものを買いたいけれど、価格が高い…」
「実際にいろんなメーカーの羽毛布団を体験してから購入したい」
そんなときは、アウトレットイベントへの参加をおすすめします。
アウトレットイベントとは、羽毛布団を始めさまざまな寝具や家具を、割引価格で購入できる、期間限定イベントです。
特に上記で紹介したロマンス小杉や昭和西川は、定期的に寝具祭やふとんの特売イベントを開催しています。毎年恒例の「冬の寝具祭」には20万人が来店するほどの盛況ぶり。お試し寝コーナーも用意されているので、実際に寝て自分に合っているのか確認できます。
複数のメーカー製品を体験しながら比較できるので、自分に向いている羽毛布団に出会えるでしょう。
イベント情報をチェックしたいときは、「Seiloo(セイルー)」が便利です。さまざまなイベント情報をチェックできるだけではなく、普通に参加するだけでは利用できない特典も用意しています。
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