寝つきが悪い、夜中に起きてしまう……現代人は睡眠に悩みを抱えている方が多くいらっしゃいますが、休息をとるためには熟睡できる快適な眠りが必要です。快適な眠りにはベッドや布団などの寝具だけではなく、布団カバーやシーツの素材や色・柄なども大きく関わってきます。今回はそんな快適な眠りのための布団カバー選びについてご紹介していきます。
通気性と吸湿性を考えよう
一晩で「コップ約1杯から1.5杯もの汗をかく」と言われますが、布団カバーやシーツ、枕カバーの吸水性や吸湿性を考えたことはありますか。暑い季節ではない限り、睡眠時の汗は気にならない方も多くいらっしゃいますが、快適な眠りのためには布団カバーの通気性と吸湿性が重要になります。
汗をかく量が増える夏は、熱伝導性と吸湿性に優れた麻(リネン)の素材がオススメ。麻は天然素材の中で熱伝導性に最も優れた繊維のため、暑さでほてった体から余分な熱を逃してくれます。シルクに似た光沢や肌触りの紙と同じ木材パルプが原料のレーヨンも熱伝導性が高いので、こちらも夏向けの素材です。
また、吸湿性だけを考えれば、寝心地の良さが期待できる綿(コットン)がオススメです。綿は汗を素早く吸収し、通気性にも優れていますので暑い季節はもちろん、季節を問わずに1年中快適に使用することができます。
なお、寒い冬は通気性よりも冷気から守る保温性に優れたマイクロファイバー素材がオススメ。布団に入る瞬間のヒヤッと感が軽減されますよ。ただし、保温性が高い素材はホコリがたまりやすいため、こまめに洗濯しましょう。
色から考える布団カバーの色
あなたの寝室はリラックスできる環境になっていますか。壁や床、カーテンや布団カバーの配色で室内のカラーは決まりますが、快適な眠りにはリラックス効果を期待できる色選びが重要となります。
「寝てしまえば同じでしょ?」と思われる方も多いのですが、色には特徴があり、私たちの心理や行動に大きな影響を与えています。感情的興奮作用のある赤やオレンジなどは交感神経に刺激を与え体温・血圧・脈をあげてしまい、なかなか眠りにつけない場合もありますので、布団カバーには精神的に落ちつける色を選ぶことをオススメします。
鎮静作用の「青」
不眠症の治療にも貢献している青は、呼吸を安定させ、気分を落ち着かせます。脈拍・血圧・体温を下げる効果があるため、快適な入眠には最適な色。
また、青には食欲を抑える効果もあるため、夜間の空腹も軽減できるかもしれませんね。
身体を回復させ、癒し効果の「緑」
森林や草原の緑は、筋肉の緊張をほぐし、リラックス効果抜群です。筋肉などの身体の組織の細胞を作る力を期待できます。心を落ち着かせる作用は青と並んでとても高いため、寝具にオススメの色。
安心感や落ち着きの「ベージュ」
「茶」の落ち着きと「白」の素直さを持ち合わせた色のベージュは、日本人の肌色としてになじみの色です。緑と同じく筋肉の緊張をやわらげ、リラックス効果に効果的です。
なお、ピンクには「女性ホルモン」の分泌を促すため、若返り効果を期待できます。ベージュの差し色に薄いピンクの柄を選べば、リラックス効果と若返り効果のどちらも両立できるでしょう。
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アレルギー対策としての布団カバー
花粉が原因となるアレルギー症状は季節性となりますが、ダニなどのハウスダストが原因となるアレルギー症状は、季節を問わずに1年間を通じて症状が現れてしまいます。
刺されると赤く腫れてかゆみを起こすダニ。また、刺すだけでなくアレルギー疾患の原因ともなる厄介な存在。ダニは布団やマットレスなどを好むため、手入れを怠るとダニの住み家になってしまいますが、防ダニ効果の布団カバーをかけることにより、ダニの死骸・フンを閉じ込め、肌からダニとの接触を防ぐことができます。
防ダニ効果を期待できるものは、ダニが通ることのできない密度の高い生地や防水仕様の生地、ダニを追い払う薬剤を使用した防ダニ加工などがあります。通気性などそれぞれに特徴がありますので、使用時期などを考慮したうえで検討しましょう。
また、アレルギー対策には定期的な掃除が必要となりますので、布団乾燥機や布団用掃除機などでダニを退治しましょう。
いかがでしたか。布団カバー選びには汚れや黄ばみ重視で布団カバー選ばれる方もいらっしゃいますが、快適な眠りのために布団カバーを選ぶならば、素材を重視して、汚れや黄ばみが目立たない色や柄を選んでみてはいかがでしょうか。