日本の部屋にはアートが足りない?!
インテリア雑誌やSNSで紹介されるオシャレな部屋の写真を見て、「こんな部屋に住んでみたい」と憧れるものの、インテリアに統一感を出すためシリーズ家具でコーディネートしたり、色や素材を揃えたりと工夫してみても、何かが物足りない……。どこかオシャレにならない。そんな悩みをお持ちの方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時は、部屋にアートを飾ってみてはどうでしょう。
日本では絵画を飾っている家庭はあまり多くないかもしれませんが、インテリアへの意識が高い海外では白い壁に何も飾らないということは考えられないようです。
インテリアにこだわりがある方の部屋はもちろん、アパレルショップやレストランなどにも必ずアートが飾ってあります。アートの持つ芸術性がその場所の質を高め、作品のテーマがインテリアコーディネートに深みや指向性を与えてくれます。そんなアート作品の力をイメージする部屋作りに取り入れない手はありません。
アートというと「芸術は詳しくないしな」「物を飾るほど部屋も広くないし」と気が引けてしまう方もいるかもしれませんが、絵画であれば場所も取りませんし、部屋の雰囲気を大きく変えることができるので、インテリア初心者でも取り入れやすくおすすめです。絵画はインテリアのスパイスどころか主役になってくれるアイテムですので、飾る場所はリビングやダイニングなどのお部屋に限られるように感じますが、玄関から居間に通じる廊下、トイレや洗面所などの空間にもインテリアのポイントとして取り入れるのにも大変向いています。
この記事ではインテリア絵画の飾り方のポイントをお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
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インテリアとマッチする絵画を選ばう
絵画というと美術館に飾られている油絵や水彩画などの高価な美術作品、という印象を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、実はもっととても身近なもの。切り絵や版画も絵画と呼ばれることもあり、ぶらりと立ち寄ったギャラリーやインテリアショップでも気軽に買うことができます。
また、絵を描いている友人を持っている方もいるのでは。そういった作品の中で気に入ったものがあれば、購入を申し出ることもできます。金額は交渉次第ですが、制作時間や材料費、発想や技術などに見合ったものでお互いに納得する価格で売買が成立すれば、その方の活動の支援にもなります。
その他にも、インターネット上でもさまざまな絵画やアート作品を買うことができます。
@TAGBOATやART-Meter アートメーター、thisisgalleryといったオンラインギャラリーでは、若手アーティストや美大生の作品もたくさんあるので、数千円から絵画や写真作品を購入できます。
有名な絵画作品もかつてはこのような形で人の手に渡ったものがほとんど。あなたが気に入って購入したアーティストが将来巨匠になるかもしれません。自宅にそんな可能性のあるものを飾っておけるなんて夢がありますよね。
ここで気をつけたいのが、価格が手頃だからとか、人気があるスタイルだからという理由で、自分が本当に気に入ったわけではない絵画を買ってしまうということ。
インテリア家具は、装飾が施されていてアート作品のようであっても、収納などの実用性や機能も同時に重視されるべきものですが、絵画は、選んだあなた自身の感性をあらわす大変個人的なもの。お気に入りの絵画を見つけることで、自分でも知らなかった自身の内面と向き合うきっかけなどになるかもしれない反面、評判などからあまり気に入らない絵を買ってしまうと、違和感ばかりがつのり最後は無用の長物になってしまいます。
気に入った絵画を買ったのに、部屋に飾ってみたらインテリアと合わなかったという場合には、置く場所によってまた雰囲気が違ってきますので、場所を変えたり、飾り方を変えてみましょう。次のコーナーで失敗しない飾り方のポイントをお伝えしていきますので参考にしてくださいね。
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アート初心者にもおすすめの絵画を飾るポイント
部屋の大きさと絵画のサイズ
インテリアという観点からは絵画のサイズを重要とする場合もあるようですが、アート作品はそれ自体がコンセプトを持っています。
・大きな森林の写真作品で、壁全面が緑の森になる
・花をテーマにした抽象絵画で華やかになる
・グラフィティでストリートの雰囲気を出せる
というように、アートの力を借りて部屋のコンセプトを方向づけさせることができるんです。
気に入った絵画や写真作品が大きく、部屋の壁面は家具で埋まっているという場合は、廊下の片面の壁を使用してみましょう。まるでミュージアムのような壁面に、気分も盛りあがることでしょう。
また、小さめの絵画なら、額縁にこだわったり、飾った壁に充分に余白を持たせるようにして飾ると、品と落ち着きのあるインテリアになります。
絵画を飾る場所
・玄関
玄関にアートを置くことで、その部屋の持ち主の個性を表現できます。来客の多い方に特におすすめ。
・リビングやダイニング
家族の集まる部屋はアートを飾るのに絶好の場所。毎日目にすることで新たな発見があったりと、どんどんその良さが分かってくるのがアートの醍醐味。
・階段や廊下
壁面を大きく利用できる階段や廊下はアートを飾ることで通路からギャラリー空間に様変わりします。
照明を工夫してもいいですね。
・トイレや洗面所
じっくりアートを堪能できる場所なので、お好みの作品をを飾ってみてはいかがでしょう。
絵画を飾る位置
飾る位置でおさまりがいいのは目線~目線より少し上の高さといわれています。
居間の場合はテーブルについた時の高さ、廊下なら立った時の高さ。ベストな高さを探してみましょう。
照明で絵画を引き立てる
近年人気のレールスポットなどで絵画に照明をあてると、存在感を高め、アートミュージアムのようなオシャレな雰囲気に。ご自宅がアート空間になります。照明で絵画を浮かび上がらせる方法は、殺風景でがらんとした部屋や、物をあまり置きたくない方にもおすすめできる飾り方です。
絵画を壁掛けではなく、床に置いてみる
絵画や写真などの平面のものは壁掛けだけでなく、置くこともできます。
中でも、床に立てかけて置くのはこなれ感があってアートスタジオ風になるおすすめの飾り方。
買ってみたもののイマイチしっくりこなかった絵画や、観賞用としてかしこまっていた絵画をあえてラフに壁に立てかけてみると、部屋の内装と一体化したような存在感を出してくれますので、ぜひ試してみてください。
複数の絵画を飾る
テイストのまったく違う絵画も不思議になじんでくれるんです。
また、床に置いてある複数の絵画をその時の気分で壁掛けにしてもいいですね。
イーゼルやスタンドで飾る
イーゼルやスタンドを使用すると、壁架けや床置きでは置けない場所や角度で絵画を飾ることができます。
部屋の角に置いたり、角度をつけることで部屋に奥行きを感じさせる配置はより印象的に絵画を演出できます。
小物の多い、バラエティに富んだインテリアの部屋にも合いますし、シンプルなインテリアにも合いますよ。
お部屋をアート空間にしてくれる絵画の飾り方のポイントをもう一度まとめてみます。
・自分がほんとうに気に入る絵画やアート作品を選ぶ
・飾ってみてしっくりこない時は飾り方や場所を工夫する
・廊下や階段をギャラリーにしてみる
・壁に立てかけるとこなれた感じに
・照明でアートの存在感を際立たせる
・イーゼルやスタンドを使えば好きな場所に絵画を飾ることができる
いかがでしょうか。
お気に入りの絵画をインテリアに取り入れて、「アートな生活」ぜひはじめてみてくださいね。
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