安らぎの空間だからこそ自分好みのコーディネートを
数あるお部屋の中でも、あまり人に見せることがない、むしろあまり見せたくないと感じる方も多いベッドルーム。
睡眠の役割以外にもクローゼットやドレッサーなど生活感が出やすいプライベートな空間である以上、積極的に人に見せる場所ではないこともあり、インテリアやコーディネートの観点では、
何かと後まわしになりやすい空間
でもあります。リビングやダイニングはおしゃれに仕上がっているのに、寝室にはベッドが置いてあるだけ…。そんな方も多いのではないかと思いますが、「おしゃれは足元から」とも言われるように、
気付かれにくい場所も手を抜かない
というのは、インテリアコーディネートも同様です。たとえ人に見せることがない空間であっても、自身がくつろいで疲れを癒すベッドルームだからこそ、しっかりとコーディネートを行うのが上級インテリアコーディネーターと言えるでしょう。
「寝室は配置する家具も限られるから、どのようにコーディネートすればいいの?」とお悩みの方のために、今回ご紹介するのが
枕カバーとベッドメイキングのコーディネート
です。寝室は、その面積の多くをベッドに占められてしまいますので、ベッド周りをコーディネートすることで
ベッドルーム全体の印象が大きく変わる
という特徴があります。しかも、家具や照明をあれこれ揃えるより、ベッド周りの小物を揃えるのはコスト的にも限定的で、その割に得られる効果が大きいというコスパの良いコーディネートなのです。そんなベッド周りのコーディネートとして、枕カバーとベッドメイキングのコーディネートテクニックをご紹介していきます。
枕カバーの定番の組み合わせから上級コーディネートまで
以前の記事「▼海外のベッドメイキングに学べ!高級ホテルみたいな枕の配置とその役割」でもご紹介したように、ベッドまわりのコーディネートにおいては、
デコラティブピロー+コンフォーターカバー&ベッドスロー
で、ある程度を構成することができます。
シングルベッドかダブルベッドかでも異なりますが、はじめのうちはメインで使用する枕のほか、飾り枕を2個程度用意して、ベッド全体のまとまり感を確認しながらベッドスローなどを追加していくようにします。
ベッドまわりのコーディネートも
テーマ・スタイル決め
が重要となりますので、事前に「高級ホテルのようなゴージャスな寝室にしたい」とか、「元気が出そうなポップで明るめの空間にしたい」といったテーマを決めておくと良いでしょう。
例えば、高級感あふれる寝室にしたい場合
・枕カバーやベッドスローはシックな色合いを選ぶ
・質感の高い光沢のある生地を選ぶ
・清潔感が感じられる白を強調した柄の少ないものを選ぶ
といったことが挙げられます。シックな色合いとは、ネイビーや濃いシルバー、ボルドーやゴールドなど深みのある色のこと。これらの色を採用すると高級感が生まれ、ハイグレードな定番コーデのベースが出来上がります。。
もちろん、これだけでは完成とは言えません。シーツの白に対してシックな濃い色を組み合わせてメリハリがついたところで、
その単調さを補完するもうひとアイテム
を組み合わせることで、さらなるエグゼクティブ感を生み出します。
差し色でベッドスローや柄物の枕カバーを追加したりと、その方法は様々。差し色の色味によっても雰囲気が変わりますし、枕カバーもシンプルなライン柄から、複雑な幾何学模様のものまで、デザインひとつで与える印象は大きく変わります。
マッチングの良し悪しは、実際に配置してみないと分からない部分ですし、人によって受ける印象は異なりますが、
全体をシックにまとめて飾り枕で遊び心を出す
と、高級ホテル顔負けの上級者コーデができるようになるでしょう。
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寝室の雰囲気と配色に考慮したベッドメイキングのコツ
「シングルでもダブルでも、手っ取り早く枕の数を増やせばいいのね?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ベッド周りのコーディネートはそう単純でもなく
寝室全体の雰囲気にも考慮した配色
が必要です。これまでのたくさんの記事でご紹介してきたように、インテリアコーディネートにおいて、部屋全体の色数を抑えるのも上級テクニックのひとつ。単に枕の数や様々な色のカバーを増やすのではなく、
・ベッド幅ギリギリになるように枕を2個並べる
・スタンディングに配置する枕の色味を交互にする
・柄物と柄物を組み合わせない
という点を心がけると、ごちゃごちゃ感のない上品なベッドメイキングが完成します。また、上の写真のように
部屋の色味と色調を合わせる
のも上級コーデ。写真では枕カバーと壁紙、カーテンの色味を統一し、さらに枕カバーの柄とカバレットと呼ばれる薄掛け布団の柄も揃え、まとまりのあるベッドルームに仕上げています。
色味が白とオレンジで単調になってしまう分、
観葉植物で差し色となるグリーンを配置
している点がポイント。さらにウッド調の壁とラグの色味を合わせることで、オレンジの鮮やかさを中和して、落ち着きのある空間に。
これまでの内容をまとめると
・配色はまとめすぎても物足りなさが強まる
・部屋全体の色数を3~4色程度にまとめる
・柄物の枕カバーを多様しない
・物足りなさをベッドアイテムで無理に補完しない
これらを意識することで、コストを抑えつつも上品なベッドルームのコーディネートが可能になるので、ぜひチャレンジしてみてください。
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