episode02-karimoku 現場のプロに聞く〜家具編〜| episode.02 カリモク家具

家具業界最大手の武器は
「老舗のブランド力×最新の人間工学研究」

2018年8月某日、カリモク家具新横浜ショールームにて新市場営業部の佐々木プロにインタビュー。カリモク一筋30年のプロが教える家具選びのコツ、業界の変遷、胸に秘めた熱い思いに迫ります。

カリモク家具PROFILE

国内最大手の総合家具メーカー。本社は愛知県。1947年の創業当時の社名は刈谷木材工業株式会社で、カリモクは刈谷木材の略称。1964年にカリモク家具販売株式会社を設立。2010年に両社を統合し現在の社名に。良質な素材と手作りにこだわりながら、最新技術や人間工学に基づく使い心地のよい家具を生み出している。

目次

人間工学と膨大なモニターデータから生み出される快適な座り心地

ー カリモク家具が多くのお客様に選ばれている理由をずばりお答えください

家具の樹種・塗装色を揃えられる数少ないトータルな家具メーカーであるということでしょうか。
当社は安心・安全をキーワードに、創業以来71年に渡り国内生産にこだわってモノづくりを行なって参りました。それを支え続けてきたのが「品質至上」の精神です。資材工場・デザイン・生産・検査・販売に至るまで、一貫した品質管理体制を確立しています。
また、北は札幌から南は鹿児島まで28の営業拠点と26のショールームを構え、全国どこでもアフターメンテナンスを受けられるという点も、お客様に選ばれている理由だと思います。

ー カリモク家具といえばソファや椅子の“座り心地のよさ”に定評があります。その快適さの秘密はどこにあるのでしょうか?

当社のソファや椅子の製造コンセプトは「身体に無理のない、自然体な姿勢に導いてくれるソファ・椅子」で、エルゴノミクス(人間工学)の考え方がベースにあります。さらに日本人のモニターから計測・収集した数値データを基に、日本人の多くが快適と感じるサイズや角度、座り心地を再現した商品を製造、提供しています。

ー ソファを選ぶ際、布張り・革張りで悩まれる方は非常に多いと思いますが、それぞれの特徴・選び方などを教えてください。

お客様からも「ソファは布がいいの?革がいいの?」というご相談はよく頂きます。
ソファに耐久性を求めるお客様には革張りがオススメです。一般的に布張りは経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交互に浮き沈みさせて織る「平織」の布を使用することが多く、糸が1か所切れてしまうとそこからほつれて破れにつながります。対して革張りは天然素材で、短時間でほつれることがなく丈夫です。
当社では家具のリフォーム(修理)としてソファや椅子の張替えを承っていますが、布の張替えを依頼されるお客様の商品使用年数が10~15年なのに対し、革張り商品の使用年数は25~30年というデータがあります。このことからも革張りは布張りに比べて1.5~2倍の強度があることが分かりますね。
ソファを選ぶ条件でおしゃれさや温かみを優先される方には布張りをオススメします。布張りソファのよさは「革に比べて滑らない」「革に比べて冷たい印象が少ない・布特有の温かみがある」という点です。当社では、革に匹敵するほどの耐久性があるといわれる旭化成のマイクロファイバースエード「ラムース」を採用しており、これを含めた布張りソファをご提案しています。

意外な落とし穴?お出かけ前の寸法チェックを忘れずに!

ー 佐々木プロが考える、家具選びのポイントとはどのような点でしょうか?

当社のショールームにはさまざまな趣味嗜好のお客様が来館されます。「お客様が気に入った家具が一番」ということを念頭に置き、ヒアリングをもとにお客様が気に入られたものを中心に、お部屋に合わせたカラー選びやサイズ選びをご提案します。
ご提案中に「これ(商品)が気に入ったけど部屋に入るだろうか」「今使っている家具の寸法が分からない」と仰るお客様が多いのですが、これが案外曲者でして。ショールームのように広々とした空間ではジャストサイズに感じられた家具が、いざ届いたら大きすぎて入らないというトラブルが割と多いんです。購入頂いた家具が部屋に入らない状況は我々メーカーとしても本当に残念でなりません……。
ご来館前に「家具を置きたい場所と搬入経路の寸法をはかる」「家の図面を持参する」ようにして頂くと、家具選びがスムーズになりますし、トラブルも防げます。ショールームではレイアウト相談や家具の配置シミュレーションも承っておりますのでぜひご利用頂きたいですね。

販売員のオススメから消費者自身がカスタムする時代へ

ー 佐々木プロから見た家具業界のトレンドを教えてください。

最近のお客様は「床は●●な感じ、壁紙は■■な感じ、色はクリアな白系で……」など、部屋の素材やディテールにこだわりを持つ方が多いと感じますね。
若い層のお客様が好む家具のデザインは、北欧モダンテイストが相変わらず人気です。上の世代のお客様からは、当社の強みでもある座り心地のよいソファや、座り心地のよさと軽さが自慢のダイニングチェアをお選び頂くことが多いです。

ー お客様の要望や特徴など、今と昔で変わってきている点はありますか?

私が家具業界に飛び込んだ30年前は中小の家具専門店が多数ありました。そこへお客様が集まり、販売員が人気商品や売れ筋の商品を紹介して販売するというスタイルが一般的でした。しかし今では家具専門店が減り、「販売員が勧めて家具を売る時代」から「お客様が自分で欲しい家具を探す時代」になったと感じます。そのため、昔は販売員が勧める商品と同じ家具を作ればたくさん売れました。今はお客様が個々に商品を選ぶ時代になり、多品種・少量生産が主流です。当社でも木部の塗装色や張地の素材・色、サイズやデザインを選べる「カスタムオーダー・マイン」対応のソファやテーブルは人気が高いですね。
あとは、お届けした家具の仕上がりに非常に敏感という点でしょうか。昔は「家具のニオイが気になる」「家具の薬品で目が痛い」「木目が気に入らない」などのお声はほとんどありませんでしたが、最近は多く聞かれるようになってきたと感じます。

ー 業界30年の経験で培った佐々木プロの接客テクニックを教えてください。

次から使えなくなると困るので内緒にしておきたいんですが……(笑)。では、お客様の心をくすぐる秘密のフレーズを。
商品の購入を迷われているお客様には、国内最大手の家具メーカーの商品という安心感をお伝えします。「カリモクで売上第一位のダイニングセットは、日本でいちばん売れていると言えます。皆様に選ばれているので安心です!とくにダイニングチェアのCT61は軽くて女性に大人気なんですよ~」といった感じでオススメしております。

ー わっ!確かに軽いですね。片手でひょいっと持ち上げられますよ。

当社のダイニングチェアは重さ約4キロと軽量なので、女性でも扱いやすいと思いますよ。椅子の重さはテーブルの出入りのしやすさ、掃除のしやすさにも影響しますので、重たい椅子をお使いの方にはぜひオススメしたいですね。

次に、多くのお客様にご好評を頂いているリクライナー「ザ・ファースト」。ファーストクラスの座り心地が由来になっている通り、ご使用時の快適さを追求したリクライニングチェアです。お客様には「人間工学に基づく座り心地の研究をさらに進化させ、脳波や脈波の安定まで考えて作られています。座っているだけで『精神が安定してリラックスできる唯一の椅子』です」とご紹介すると、ご成約率がグンと上がります。

商品の価値を正しく伝える「価値販売」をこれからも

ー カリモク家具で働くうえでやりがいを感じるのはどのようなところですか?

高卒でカリモクに入社しちょうど30年になりますが、今でも仕事が楽しいと感じます。
その理由のひとつは、偉大な先輩方が積み上げてきたカリモクブランドの強さを活かして仕事ができるからです。どこへ行ってもこの強さが後ろ盾になってくれます。今後は私自身もカリモクブランドの価値向上に尽力し、後輩たちに受け継いでいかなければいけないという思いでおります。
もうひとつは、自分のやりたい仕事ができる環境が整っていることですね。当社には製造や営業、カスタマーサービス、ショールーム、デザインなどさまざまなセクションがありますが、最終的に希望の部署で働ける点も働く側のひとりとして魅力に感じています。
研修のため年に数回、本社の愛知県の生産工場に行く機会があります。暑いなか工場で毎日一所懸命に職人さんが家具を作っている姿に接するたび、家具を安売りするような「価格競争」に巻き込まれることなく、商品の価値を正しく伝え提供する「価値販売」の姿勢を貫く気持ちを新たにしています。

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