使えば使い込むほど分かる、上質な味わいと機能性の高さ
歴史や様式を重んじる伝統の英国製品は、家具をはじめ紳士服や革製品、ありとあらゆるジャンルにお いて高級品としての地位を確立しています。単にブランドとしての価値が高いだけではなく、新しい技術や 創意工夫を重ね、確かな眼を持って品質を見極め、そして妥協を許さない職人気質のこだわりで、常に 最高品質の製品を作り続けてきました。それは英国製家具にも顕著に表われており、最高の素材と最高 の技術で、一つひとつを作り上げるその工程は、現代では非効率である一方、英王室御用達家具として としては必須のステータスであり、今後もその流れが大きく変わることはないと見られています。
使えば使い込むほどわかる、上質な味わいと機能性の高さに満足し、愛着が湧くと言われる英国家具の 特長とコーディネートについてご紹介していきます。
英国家具=ヴィクトリア調のアンティーク!?
英国家具で最初にイメージするのは、ヴィンテージ家具であったりアンティーク家具といった非常に高価なも のを思い浮かべるのではないかと思います。
イギリス家具は全般的にアンティーク家具という位置付けがなされることが多く、それだけで高価なイメージ を持ちやすいのですが、それにはイギリス家具に使われる素材が大きく影響しています。ジョージアン時代と 呼ばれる 18 世紀、西インド諸島から高級なマホガニーという木材を輸入できるようになり、貴族の間でマ ホガニー家具が流行りました。マホガニー材は軽くて丈夫なため、彫刻も入れやすく、貴族に好まれる繊細 なデザインの家具が作れたのも背景にあったようです。
このマホガニー材は、少し赤みがかった銘木で、使い込むほどに深い味わいが出てくると言われています。また、非常に丈夫な木材であることから、2代・3代と受け継がれることから結果的に 100 年以上使い続 けられ、アンティーク家具という地位が確立されたのです。
装飾性の強いデザインから洗練されたシンプルさへ(h3)
英国の家具メーカーの多くは、も北欧家具同様に古いものに価値を認め、これまでの伝統や文化に重き を置く一方、新たな技術を取り込むことのチャレンジ精神も大切にしています。
そんななか、18 世紀後半のジョージアン様式のシュラトンスタイル(トーマス・シェラトンによって確立された デザイン様式)を原型として、装飾性の強いデザインからシンプルさを追求した家具ブランド「スランバーランド」では、重厚感に溢れたデザインと伝統的に培われた英国流のこだわりを活かしたインテリアを扱ってい ます。英国王室御用達の栄誉を受ける英国有数の家具ブランド「スランバーランド」は、”ベッドルームは 人生に豊かな時間をもたらす空間でなければならない”として、近代的なモダンデザインと最新のテクノロジ ーを駆使したベッドを製造し、英国王室に安らぎを与え、そして世界各国で愛用されています。
大切に扱われた英国家具は、アンティーク家具としての価値を高め、何代にも渡り愛用される・・・それが 英国製家具の特徴でもあります。
英国家具の最大の特徴が彫刻などの装飾
18 世紀当時、家具デザイナーの多くは家具だけではなく、イギリスならではの室内装飾まで手掛けていた と言われています。その装飾や植物などのモチーフ、唐草模様などが随所に彫られているのがイギリス家具 のもう1つの特徴です。
当時の貴族が好んだ繊細なデザインが現代に継承されており、Gadrooning(ガドルーニング)と言われ る果物の房をイメージしたモチーフや、教会で使われるゴブレットをモチーフにした Bulbous(ブルバス)、そ の他バラをモチーフにした Tudor Rose(テューダー・ローズ)など、家具に装飾された様々な木製彫刻も 1つひとつ意味合いが込められており、感慨深いものがあります。日本の家屋で英国家具のコーディネー トをしようと思うと、それなりの格調高い空間や広さ、家具が馴染むアンティークな雰囲気などが必要となる かもしれませんが、コーディネートに関わらず英国家具そのものを触れれば、必ずその良さは体験できるは ずです。