新居への引っ越しや季節の模様替えの際、買い替えたくなるのがカーテンです。
インテリアショップや家具屋さんなどで購入できるカーテン。
プチプラで手ごろな値段の既製品から、驚くほど高額なオーダーカーテンまであり、カーテンの世界は意外に分からないことが多いのではないでしょうか?
「カーテンはできるだけ安く買いたい。」
「でも頻繁に買い替えるものではないから、“安物買いで失敗”なんてことにはなりたくない。」
「そもそもカーテンの相場っていくらくらいなの?」
そんな疑問をお持ちの方に、今回はインテリア通が取り入れているカーテンの賢い買い方をご紹介します。
きっと納得のお値段でお気に入りのカーテンを見つけられるようになれるはず。
カーテンの種類や機能などの情報もお伝えしますので、ご自身のお部屋にぴったりなカーテンのイメージを膨らませてみてくださいね。
目次
カーテンの値段って何で決まるの?
【実はカーテンの値段には複数の要素が関係している】
そもそもカーテンの値段とはどのように決まるのでしょうか?
店頭に並んでいるカーテンを見ても、値段だけでなくサイズも色も素材も様々…。
実はカーテンの値段には複数の要素が関係しているため、
なかなか価格の妥当性が分かりづらいのです。
そこでカーテンの価格を決める要素を確認してみましょう。
【カーテンの価格を決める要素】
➀カーテンの種類/スタイル
◆ヨコに開くタイプ
開け閉めが多い場所に適したタイプ。カーテンレールを必要とするものが多い。
◇ドレープカーテン
厚手の生地をカーテンレールに下げ横に開くカーテン。一般的にはタックを寄せたものが多いが、ギャザーを寄せたものやハトメ穴を使うものなど、選ぶスタイルにより印象を変えられる。
◇バーティカル(タテ型)ブラインド
布・金属・木材などで出来た羽(ルーバー)がタテに並んだブラインド。モダンですっきりしたイメージになるだけでなく、近年スタイルも豊富になっている。
◆タテに開くタイプ
上下に巻き上げる機械が備わったタイプ。窓の種類によっては取り付けられない場合もある。
◇シェード
生地に布を引き上げる仕掛けが備えられていて、コードで釣り上げると独特のスタイルが現れる。プレーン/タック/シャープ/バルーンなどのスタイルがある。
◇スクリーン
フラットな生地を筒状に巻き取るロールスクリーンや、ジャバラに折りたたみながら引き上げるプリーツスクリーンなどがある。すっきりとして小さな窓にもおさまりが良い。
◇ブラインド
スラットと呼ばれる羽が回転・昇降するヨコ型ブランド。「ベネシャンブラインド」とも呼ばれ、カラーやスラットの素材・幅も豊富。
➁カーテンの機能
◆遮光性
機能の高さにより1~3級まで分類される。1級ではカーテン越しに人影を判別できない程度の性能がある。
◆透過性
レースなどの薄地のカーテン越しに室内のプライバシーが守られる度合いを示す。メーカーが独自に基準や評価を行っている。
◆遮熱性
節電対策のできる薄地カーテンや布製ブラインドに表示されている機能。光を取り入れつつ熱を遮る性能を持つ。
◆防炎性
炎があたっても焦げるだけで燃え広がりづらい性質がある。消防庁により登録された者だけが表示できる機能。
◆ミラー調/遮像性
どちらも日中室内のプライバシーを守る機能。
- ・ミラーカーテン=「日中は外の景色が見えやすい」+「夜間は室内が見えてしまう」
- ・遮像カーテン=「日中外の景色が見えづらい」+「夜間は室内のプライバシーが守られる」
◆UVカット
紫外線による家具や床の日焼け・色あせを防ぐ機能。
◆ウォッシャブル
家庭の洗濯機で洗える機能。
➂カーテンの生地/縫製/サイズ
カーテンの色や柄を選ぶことは、カーテン選びの最大の楽しみでもあります。
価格差が出やすいポイントをおさえておけば、お好みのカーテンに仕上げられますよ。
◆カーテン生地
カーテン生地の価格差は、国内メーカー製か輸入生地かで大きく違ってきます。
それぞれの特性をおさえて賢く節約しつつ、上質のカーテンを手に入れたいですね。
◇国内メーカーの生地の特性
- 日本の住環境に配慮しており、高温多湿の環境でもシミや縮みが生じにくい配慮がされています。
- 織物産業の歴史が長く、質の高い生地を生産する企業が多数あるため、比較的手ごろな価格で手に入ります
- 遮熱性や遮像性など、日本人の細やかな感覚にこたえる機能が多くあります。
◇輸入生地の特性
- インテリア性豊かで美しい色や個性的な柄の生地が見つかり、室内をアップグレードしてくれます。
- 綿・麻・絹などの天然素材を使用し高級感がある一方、不均一さが気になる場合もあります。
- 輸入にかかる税や倉庫の費用なども上乗せされてしまうため高価になりがちです。
◆縫製
カーテンに必要な生地の長さはサイズだけでは決まりません。
ひだの種類やひだ山の数、ひだの間隔、すその仕上げ、生地をはぎ合わせる時の柄合わせなど、仕上がりのイメージによって必要量が異なってくるからです。
ただ1㎡あたりの生地の価格が高い場合には、仕上げにかかる費用が高くなる傾向もあります。
大きな柄の生地も柄合わせをする場合には必要量が多くなるので、費用は高めです。
◆サイズ
サイズが大きなカーテンの場合にも、生地や縫製の選び方によっては、グッと価格を抑えることもできます。
例えば、ひだの数を少なくするかわりに生地をラグジュアリーなものにすることで、価格以上に高級感のあるカーテンが叶います。
たっぷりのひだが欲しい場合には、無地や小さな柄の生地を選んだり、柄合わせにこだわらないなどの工夫をすれば、価格を抑えて優雅な窓辺が手に入ります。
生地・縫製・サイズなどの選び方は、専門的な知識が必要になってきます。
選び方によっては家庭でのメンテナンスが難しくなる場合もあるので、ぜひ一度カーテン売り場で専門家に相談してみてくださいね。
カーテンをお得に買うにはどこがおすすめ?
「引っ越し先が決まった!」
「新居には新しいカーテンがほしい!」
そう思ったらどんなお店にカーテンを買いに行きますか?
【カーテンを買えるお店】
- ・インターネット通販
- ・インテリアショップ
- ・家具店
- ・代理店(工務店やマンションのインテリア相談会)
- ・カーテンメーカーやカーテン専門店のイベント
カーテンを扱うお店といっても、価格設定については実は様々に異なるのです。
カーテンを買う前に、上記のそれぞれのお店の特徴をチェックしておきましょう。
【カーテンを売る店舗ごとのメリット・デメリット】
➀インターネット通販
◆メリット
◇激安品が見つかる
「何しろ安いカーテンがほしい!」という人には、間違いなくインターネット通販をおすすめします。
アウトレット価格の激安品に出会えることもあります。
◇オーダーでも激安で対応してくれる
流通が良くなり、インターネットの環境も向上したことから、
オーダーカーテンでも安価に制作してくれる会社が出てきました。
在庫を持たないというネットショップの強みでもあります。
◆デメリット
◇カーテン選びは難しい
カーテン選びは難しいと思われませんか?
「種類×機能×生地×縫製×窓のかたち…」と影響する要素が多く、
それぞれが複雑に関係しているためです。
一つ選択を間違えると、残念なお買い物になる可能性もあります。
◇カーテン選びは難しい
アドバイス無し+自己責任で購入
特にオーダーカーテンや処分価格の商品の場合、
購入後に「なんだか違った…」と思っても、返品はほぼ不可能。
プロのように店舗と意思疎通ができない場合には、
「仕様の違いに気が付かなかった」なんてこともあります。
カーテンはメーカーごとに独自の規格が存在する要素もあり、違いをホームページだけで伝えきれないのも事実です。
➁インテリアショップ/家具店/代理店(工務店やマンションデベロッパーなど)
◆メリット
◇既製品~フルオーダーまで取り扱う
インテリアショップや家具店は、ふらりと立ち寄って現物のカーテンにふれながら確認できる利点があります。オーダーカーテンも取扱っているため、変形窓などにも対応してくれます。
工務店などのインテリア相談会では、自ら窓のサイズをはかる手間がないのでラクですね。
◇インテリアコーディネートの提案
家具・照明・じゅうたんなど、トータルでディスプレイされた店内を見れば、
カーテンをどのようにインテリアに活かせばよいかがとてもよく分かります。
実際に部屋に取り付けた時の効果も確認できます。
インテリア相談会ならば、壁紙や床材とカーテンをそろえられるという利点もあります。
◆デメリット
◇専門的知識がある販売員は少ない
インテリアショップや代理店のカーテン担当者ならば、一般的な知識は備えています。
しかし専門的知識をもっている販売員とは違いがあります。
それは「お客様が言葉にしないニーズまで汲み取る力」があるかどうかということです。
つまり「質問には応えるが、それ以上のことはできない」という場合もあるのです。
◇価格が割高なこともある
これらの販売店は、ほとんどが国内のカーテンメーカーの代理店です。
代理店を通せば手数料が発生し、それは商品の価格に影響します。
「いつでも在庫がある」「店舗が良い立地にたくさんある」「ワンストップで楽ちん」など、
手間や利便性がよいということは、それだけ商品が割高になっている可能性があります。
➂カーテンメーカーや専門店のセールイベント
◆メリット
◇圧倒的商品数
カーテンメーカーや専門店がショールームを開放してイベントを行う場合もあり、圧倒的な展示の中からお気に入りの生地を見つけることができます。ブラインドやスクリーンの動きを体感したり、縫製や仕上がりの雰囲気を確認したりできます。
◇セールイベントなのでお得に購入できる
もともとメーカーや専門店のイベントなので、価格設定がお得です。
その上イベントではアウトレット価格で購入できる生地や、イベント限定の特価品なども見つかります。
オーダー品もいつもより割引き率が高いため、大きな金額になるほどお得になります。
◇専門家のアドバイスを受けられる
メーカーや専門店のスタッフに無料で相談ができます。
カーテンを熟知している専門家に相談すれば、思い通りのカーテンを見つけられます。
当日は相談だけをして、後日出張してカーテンの正しいサイズを計ってもらうこともできます。
◇サンプルではなく大きな現物のカーテンを確認できる
窓をおおうカーテンは、設置すると思いのほか存在感があるものです。
大きな現物のカーテンを見ながら特性や機能を確認できるので、設置した時のイメージがつかめます。
◆デメリット
◇年に数回しか開催されない
魅力の多いカーテンのイベントですが、残念なことに年に数回しか開催されません。
またほとんどのイベントが事前予約制で、インテリアショップのようにふらりと立ち寄ることもできません。
◇インフォメーションを受け取るには登録が必要
イベントの案内は、今までにショールームに来場した人や、イベント参加の予約をした人にしか送られていないのが現状です。インテリアのセール情報を扱うサイトで参加登録をすると、イベントのお知らせを受け取れるようになります。
まとめ
国内には主要カーテンメーカーだけでも10社以上あります。
輸入生地を含めると、専門家でも把握しきれないほどの生地や素材があります。
カーテン選びのむずかしさを知っているインテリア通は、購入前に現物を見て、
「うちにぴったりのカーテン」の要素を満たしているか確認しているのです。
カーテンの「分からない」をインターネットで調べたり、流行のカーテンのスタイルをインテリアショップで確かめたりするのも大切です。
でも、もう一歩ふみこんで、カーテンのセールイベントに足を運んでみませんか?
きっとお気に入りのカーテンを、賢くなっとくの価格で手に入れられますよ。