壁紙の色や柄の違いによって得られる効果やメリット
部屋の内装は床や天井、窓や扉で構成されていますが、中でも壁は面積が広く部屋の印象に大きな影響を与えます。同じ広さや同じ間取りの部屋でも、壁紙が違うとまったく違う印象を与えます。
・細かくて薄い色の模様壁紙を貼ると、一般的に落ち着いた雰囲気をかもし出せる。
・大胆な模様、色使いの壁紙を貼ると若々しい印象に。
・模様がない無地の壁は、家具がない状態ではがらんとして殺風景に感じる。
こんな感じで、壁紙の色や柄によりさまざまな印象を与えます。
明るい色であれば女性や子供、フレッシュなイメージとなり、暗い色であれば男らしさや落ち着き、威厳などをかもし出します。そんなことから、作りたい部屋のイメージにあった壁紙を選ぶと、その後のインテリアがすんなり決まってくれるのです。
一方で、壁紙は同じでも家具やファブリックの合わせ方により、全く異なるテイストにの部屋にすることもできるんですよ。
ダークグリーンの壁紙の貼られた部屋を例にしてみましょう。
・カーテンを明るい色にし、天井や壁にポップなウォールアートを貼る。カラフルな家具を配置することで、色鮮やかな玩具が引き立ち、子供の想像力を掻きたてるような部屋になります。
・ゴージャスなカーテンやタッセルを使い、家具をアンティーク調にすれば大人の女性の居室になります。
・ブラックのレザー調のソファや重厚なデスクをしつらえると、エグゼティブ感のある書斎になります。
このように、同じ壁紙の色でもコーディネート次第で全く違うインテリアを楽しめるんです。
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壁紙の色別で変わるお部屋の雰囲気と心理効果
ホワイト、アイボリー系
壁が明るいだけで部屋の明るさが変わります。この色調は部屋を広く見せてくれ、どんなインテリアにも合わせやすいことから日本の住宅でよく見かけます。ホワイトやアイボリー系の壁紙には表面の凹凸や筋模様があるタイプなどさまざま。清潔感があるので、ダイニングにももってこいですし、色々な方が集まるリビングにも最適。照明によりさらに明るくなるため、光があまり入らない北側の部屋などにもおすすめです。
ブラック系
高級感、強い個性を演出してくれてハイセンスなインテリアに。神秘的にもなればエキセントリックにもなる、家具によってまったく違う印象を作れるため、コーディネートのし甲斐があるカラーです。
グレー系
落ち着いた信頼感を与えるという心理効果があり、どんな色も品良くまとめ、オシャレにしてくれる色。シック系のインテリアにはとても取り入れやすく、ヴィヴィッドな色もグレーと合わせることで浮かずにおさまってくれるので使い勝手がいいんです。極端に走らず穏やかな気持ちにさせてくれます。
ブルー系
爽やかで清潔感のある色で、心理的に落ち着かせてくれます。また、ブルーは鎮静させて体感温度を下げるという説もありますので、寝室など気持ちを安らげたい部屋によいでしょう。勉強や読書などがはかどりやすいため書斎や勉強部屋にも。洗面所やトイレでの部分使いもおすすめです。収縮させる色なので、濃い色だと、部屋はちょっと狭く感じるかもしれません。
グリーン系
安心感、調和を与える色。緑の森の中にいると気分が安らぎますよね。とてもリラックスできる色なので、私室や寝室におすすめです。読書など適度に集中したいときにも助けてくれますし、視力を休ませる波長なので書斎にもおすすめです。
イエロー系
オシャレ度抜群のイエロー系の壁紙。浮き浮きした気持ちになる色なので、リビングルームや子供部屋に合うほか、意外なところでは玄関の壁の一部分に使うのもいいですよ。心理効果的には気分が明るくなるだけでなく、集中力を高め判断力がアップするので子供の勉強部屋には特におすすめのカラーです。
その他の色
茶色やベージュ系はカントリー&レトロな雰囲気に、また、他の色を引き立ててくれますので、あらゆるベースカラーになります。
ピンクやオレンジは部分使いすると華やかでオシャレな雰囲気になります。攻撃的な気持ちをなくし緊張を和らげてくれ、また女性らしさを高めてくれるので、女性のベッドルームや1人暮らしにおすすめです。
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壁紙の柄別に見るコーディネートスタイル例
インテリアに個性を出してくれる壁紙
・木目柄
木目を再現した壁紙。和室や天井に使われるほか、ダメージのある塗装の木目柄はシャビーシック、ヴィンテージ調のインテリアでも人気。本物の木材ではできない色々な色調のものもあるので、オシャレで個性的な部屋作りにも向いています。
・模様
花やフルーツ、葉などのクラシックなものから幾何学的な文様など。レトロなものや大胆なもの、色々な柄があります。部屋の全面に使ってもいいですし、大きなパターンのものを壁の1面にだけ取り入れても、部屋の雰囲気をがらりと変えてくれます。
北欧の有名なマリメッコの壁紙は、貼るだけでお部屋がぐんとオシャレに。また、イギリスやドイツにも美しい柄がたくさんあるので、ぜひショールームに足を運んでみましょう。大胆な模様は、家具も存在感のある物を選ぶと非常にセンスのいい部屋になりますが、カラーボックスやシェルフなど収納メインの家具とはあまり相性がよくありません。リビングや応接室、自室など、ここぞという場所に使うのがおすすめです。
どの部屋、家具にも合う壁紙
・織物柄
布地の風合いを再現した壁紙。あまりに無地過ぎると味気なく、壁の凹凸やちょっとしたシミも気になってしまうのですが、無地でも縦糸横糸のパターンが微妙な風合いを出してくれるので、照明があたった時のグラデーションもいい雰囲気になります。シンプルな部屋作りにもってこいですが、装飾性の高い家具やインテリアとのマッチングはあまり良くありません。
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いかがでしたか。壁紙は奥が深く楽しめるもの。
家具でのコーディネートに行き詰まりを感じているなら、一面を変えてみるだけでもがらりとオシャレになりますよ!今は貼って剥がせる壁紙も多く登場しているので、ぜひ取り入れてみてくださいね。