インテリアコーディネートの基本はテーマ決めとイメージ
インテリアコーディネートには様々なテーマがあり、そのテーマに沿って家具を揃えたり、照明を変えたり、家具の配置を考慮して、最終的にご自身で決めたテーマにどこまで近づけるかが一つのポイントです。そうした家具や照明、配色などの構成要素を決定するプロセスやアプローチは多様にあり、迷ったり悩んだりすることで行き詰ってしまうケースが多いのですが、前項お部屋のイメージを作る|インテリアコーディネートの基礎のページでもご紹介したように、インテリアコーディネートに行き詰った際には、お部屋のテーマを見直すか、テーマカラーを決めることで、改めてまとまりを見出すことができるようになるとご紹介いたしました。今回は「カラーコーディネート」にスポットを当てて、インテリアコーディネ ートのアプローチの一つの方法として、より具体的に説明していきたいと思います。
温もりの部屋を目指すか、スタイリッシュでクールな部屋を目指すか
カラーには、それぞれの色が持つイメージがあります。
例えばゴールドですと豪華なイメージがあり、青はクールなイメージなどなど・・・人それぞれ捉え方は違うかもしれませんが、一般的にブルー系は清潔・信頼などをイメージさせるカラーであり、赤やオレンジなどは活発的や高揚感を煽るイメージカラーとなります。お部屋をゴールドやシルバーででまとめたいというケースは珍しいかとは思いますが、インテリアコーディネートにおいてはそれぞれのカラーに次の様な効果があり、普段からあまり意識しないかもしれませんが、こうした部分を意識してコーディネートを行えば、大きな失敗はないという教科書的な知識となります。
暖色系コーディネートでまとめてみる
天然素材のテーブルやチャコール系のファブリックソファーなどとのマッチングが良い暖色系コーディネートは、部屋全体に温かみが感じられ、全体的に落ち着いた雰囲気となります。木目調のダイニングテーブルやソファに合わせて、照明は電球色などを使用することで、より一層暖かで心が安らぐ空間が醸成されます。アジアンテイストのインテリアなどは、こうした暖色系が多く、間接照明などを上手く活用すると良いでしょう。蛍光灯の明りの色は大きく分けて「電球色」「昼白色」「昼光色」の3つになり、電球色は一番やわらかな、どちらかというとオレンジに近い暖色の明りを出し、 昼白色はそれよりも自然な白、昼光白は強い白の蛍光灯です。 事務所などの作業をする場所では細かいものが見えることを優先に昼光色などが多く使われます。
そのイメージもあることだけでなく、白すぎる光は なんとなく落ち着けない印象を与えがちです。逆に電球色は暖かい色合いから 「家族」などのイメージを髣髴とさせ、また料理などを美味しそうに見せることから 飲食系のお店のフロアに多く使われています。一方、電球色は多少暗さを感じる部分もありますので、お子様が勉強をしたり、読書をしたりする際にはデスクライトなどで明るさを追加すると良いでしょう。なんと言 っても、帰った瞬間に「ホッ」とできるお部屋は、それだけで癒しになります。
寒色系コーディネートを目指してみる
青はクールで寒々しいイメージを与えがちなのでコーディネートが大変難しくなってきます。しかしポイントで青を加えることによって癒し効果を得ることも出来ますし、 濃い青や紫などを使い全体的に重みのあるカラーを使うと、高級なイメージを出すことも可能です。青に限らず白黒のモノトーンなども同様、完成されたお部屋は非常にオシャレに見ますが、初心者の方がコーディネートとしてまとめるのは比較的難易度の高い色使いとなりますので、参考となる部屋をじっくりと研究してから、ご自身で試すようにしまし ょう。
例えば、お部屋の床のフローリングが白っぽい色であったり、タイル張りであったり、壁面もクロスを張らずにコンクリート打ちっぱなしの空間であれば、寒色系コーディネートとのマッチングもよく、生活感があまり感じられないクールなお部屋に仕上げられますが、ご家族でお住まいの場合、一家団欒の空間としては多少不向きではあります。白・黒・青・グレーなどの色を使った家具やインテリアグッズを用意し、スタイリッシュモダンというイメージで色使いを統一すると綺麗にまとまります。あとは、せっかくスタイリッシュにまとまるようであれば、その他のインテリアグッズをところ狭しと置かない方が良いでしょう。
何よりご自身がくつろげる空間かどうかを見直す
リビングは日常何気ないくつろぎの場所であり、「飽きが来ない」「利便性が高い」「馴染みやすい」空間であることが大切です。あまり個性的に傾倒しすぎるのではなく、誰にでも親しまれる妥当なコーディネートをした方が、他人からのウケも良く、ご自身でもゆったりくつろいで時間を過ごすことができます。 まずはカラーコーディネートの第一段階として、暖色系でまとめるのか、寒色系コーディネートにするのか、お部屋の雰囲気や直観的なイメージで決め、徐々にコーディネートの幅を広げていくのが良いでしょう。