「皇室御用達」や「宮内庁御用達」とは、皇室や宮内庁に品物を納品している業者を指します。御用達と聞くと、格式が高く上質な品物という印象を持つ方も多いと思います。
「皇族の方々が認めた商品」「高貴な方と同じ商品を手に入れられる」というのは、金額的な面だけでなく、商品の価値を引き上げる魅力を持っているということなのでしょう。
今回は日本の皇族御用達といわれる家具メーカーの中から、日本ベッドをご紹介します。
皇室御用達の寝具メーカー日本ベッド
日本ベッドは、大正15年に生まれた日本初のベッド製造メーカーです。
創業者の宇佐見竹治が、イギリスで初めて使用したベッドに感動を覚えたのが創業のきっかけといわれています。当時、畳の上に布団を敷いて眠るのが当たり前だった日本に、「ベッドで眠る文化を広めたい」という想いから会社を設立しました。
海外メーカーに引けを取らない製品を作るために、機械開発をゼロから開始。日本ベッドの現在の主力商品である「シルキーポケット」を作り上げるのに、約35年の年月を費やしました。
日本ベッドが皇室御用達になったのは、昭和天皇が行幸の際に泊まったホテルのベッドを、気に入られたのがはじまりだそうです。
それ以降、陛下をはじめ皇室ご一家、宮内庁関連の施設のほとんどが日本ベッドを採用しており、各国の要人をもてなす迎賓館でも、全室日本ベッドのマットレスが使用されています。まさに、日本を代表する品質のベッドといえるのです。
多くの一流ホテルも採用する日本ベッドの魅力とは?
日本ベッドの製品は、日本のホテル御三家の帝国ホテル・ホテルニューオータニ・ホテルオークラをはじめ、全国の一流ホテルに採用されています。
日本ベッドの製品作りにはどのような特徴があるのでしょうか。その魅力を紹介します。
職人の技術と厳しいチェック工程
日本ベッドの高い品質を支えているのは、職人の技術です。
マットレスやベッドフレームは機械だけで作れるものではなく、職人による繊細な手作業が必要です。職人一人ひとりが細かな工程も手を抜かず、こだわりの製品に仕上げています。
寝心地はもちろん、長く使うことを想定して耐久性の高さも重視しており、JIS規格のほかに独自の検査基準を設けています。
垂直方向に圧力をかける試験は、100kgで8万回。ローラーを回転させて寝返りするときの耐久性を測る際は、150kgで1万回行なうなど、通常実施しなければならない試験よりも、念入りに確認しています。
とりわけ、ホテルに納品するベッドは、上で飛び跳ねても劣化しにくいように、より耐久性を高めています。中には、30年以上変わらぬ寝心地を保ち続けたベッドもあるそうです。
スプリングへのこだわり
寝心地の良さは人それぞれ異なり、硬いマットレスを好む方もいれば、柔らかいほうが眠りやすい方もいます。
感触の違いを詰め物で調節するメーカーが多い中、日本ベッドはスプリングの太さを1mm単位で調節して対応しています。
スプリングとはマットレス内部のバネのことです。日本ベッドの職人は「芯がしっかりしていなかったら、縫製や詰め物で着飾っても駄目」というスタンスで、こだわりを持ってスプリング作りに励んでいます。
ベッドメーカーのマットレスの多くは、頑丈なスプリングの上に厚みのあるクッション材を重ねた構造をしています。スプリングはそう簡単にへたらないものの、クッション材はいくら高品質なものを使っていても、年々劣化します。
対して、日本ベッドのマットレスはクッション材が薄く、主にスプリングで体を支える構造です。クッション材に頼らない仕組みを取り入れることで、弾力性を長くキープします。
ポケットコイルへのこだわり
創業当初、日本ベッドではボンネルコイルのマットレス製造が主でしたが、現在はポケットコイルをメインに製造しています。
スプリングが連結しているボンネルコイルは、体を面で支える構造です。一方、ポケットコイルはスプリングが独立しており、体を点で支える仕組みです。
らせん状のスプリングをひとつずつ袋に入れ、マットレス内部に敷き詰めています。ポケットコイルは圧力がかかった部分だけが沈み込むので、寝ているときの細かな動きに連動します。体圧分散性に優れ、体に余計な負担をかけにくい仕様です。
ほかのメーカーと比較して、日本ベッドのポケットコイルは1本1本のサイズが小さく、数を豊富に詰めています。
さらに、蜂の巣のように交互に配置する「千鳥組み」と呼ばれる並べ方を採用した製品を多く取り揃えています。
千鳥組みは、縦横まっすぐに整列する方法で、人間の複雑な動きにきめ細やかに対応できます。
また、マットレスの上で立ち上がったり、へりに腰かけたりするなど、体重をかけたときに体を支えられるよう、サイドのコイルの耐久性を高めています。
ロールガードや真っすぐなテープエッジ
マットレスの縁部分のワイヤーを、弾力性のあるウレタン素材で包み、優しい曲線に仕上げています。この仕組みを「ロールガード」と呼び、体が当たったときに肌を傷つけにくく、マットレス自体も劣化しにくくしています。
睡眠時以外にも、ベッドメイキングや掃除をするときなど、日常でマットレスに触れる機会は多いので、思わぬケガを防げるでしょう。
また、マットレスの側面がフラットに仕上がっていることも特徴です。
マットレス内部には、たっぷりのポケットコイルが詰められているので、慎重に仕立てないとふちが波打ってしまいます。日本ベッドのマットレスは妥協のない職人の技術により、まっすぐ美しい状態を長く保ちます。
通気性や抗菌性などの機能面も充実
人は睡眠時にコップ1杯程度の汗をかくといわれています。その汗を吸収するマットレスは、湿気を溜め込まず、菌の増殖を防ぐ機能が大切です。
ポケットコイルはスプリングをひとつずつ袋で包んでいるので、通気性が悪くなりやすいという欠点があります。日本ベッドはそれを解消するため、繊維集合体の素材を採用しています。繊維集合体は繊維の密度が高い生地で、風通しが良く湿気がこもりにくいことが特徴です。
さらに、全てのマットレスにベンチレーターと呼ばれる通気口を搭載しており、内部の湿気を外へ排出します。
外側を覆う生地には、頑丈かつ抗菌、防臭性に優れた素材を取り入れているので、長く清潔な状態を保てるでしょう。
日本ベッドのデメリットとは?
こだわりの詰まった日本ベッドの製品ですが、唯一のデメリットは高額なところです。マットレスやベッドフレームの多くが10万円以上で、中には40万円以上の高級品もあります。
その一方、日本ベッドの製品は耐久性に優れており、数十年使い続けているヘビーユーザーも多いことがメリットです。安価で劣化が早いものに比べ、何度も買い替える手間がありません。
現在の寝心地を改善するだけではなく、快適な状態を長く保つためにも、日本ベッドのマットレスはおすすめです。
日本ベッドの2つのマットレスシリーズ
日本ベッドのマットレスには、コイルの大きさと数が異なる「シルキー」と「ビーズ」の2つのシリーズがあります。
シルキー
一般的なマットレスのポケットコイルの数が400~500個なのに対し、シルキーは1,200個ものコイルできめ細かく体をサポート。小さなポケットコイルを高密度に配置した、日本ベッドを代表するマットレスです。
コイルの並べ方には千鳥組みを取り入れており、優しく体を支えます。柔らかい寝心地がお好みの方に向いています。
コイルの数が多いものの、スプリングの太さやクッション材の量を抑えているので、重さは一般的なマットレスとほとんど変わりません。
シルキーシリーズのマットレスは以下をラインナップしています。
シルキーポケット
シルキーシリーズで、最もスタンダードなマットレスです。
スプリングの線径は3種類あり、ハードは1.4mm、レギュラーは1.3mm、ソフトは1.2mmです。細いものほど柔らかな寝心地を楽しめます。
生地にウールを採用しており、汗や湿気をしっかり吸収・発散するため、カビの発生を防げるでしょう。
シングルやダブルなどの定番サイズに加え、ハーフクイーンやスモールシングルも展開しています。
シルキーシフォン
弾力性の高いクッション材と、優しい感触のエステル綿を使用。ふんわりとした柔らかさの中に、モチモチとした弾力を感じられます。
スプリングの太さは1.3mmで、硬すぎず柔らかすぎない寝心地です。
シルキーパフ
スプリングの線径が1.2mmで、表面は柔軟性に優れたエステル綿、中層部はほど良い弾力のノアフォームウレタンを採用しています。ふんわり包み込まれるような、優しい寝心地が特徴です。
シルキーシリーズの中で最も柔らかいので、優しい肌あたりを求めている方に最適です。
シルキーフォルテ
ベッドに入ったときは柔らかな肌触りを感じ、横になると力強い弾力で体を支えます。体格の良い方や、寝返りを頻繁にうつ方など、サポート力に優れたマットレスを求めている方に向いています。
シルキークチュール
ハンドタフトという、世界でも珍しい製法で作られています。機械に頼らず職人の手作業で仕上げる昔ながらの技法です。
高品質なシルクとウールの側生地を採用し、天然素材ならではの吸放湿性を備えているので、汗をかきやすい方にうってつけです。
マットレス内部にも、蒸れにくい高密度ウレタンを使用しています。湿気の多い日本の気候に適しており、年間を通して快適に使えるでしょう。
アクセントにつけられた表面のボタンは、肌に触れたときに違和感がないように、毛糸を束ねた柔らかい素材で作られています。
ピロートップシルキーポケット
マットレスの両面にクッション材を使用しており、どちらの面も使えます。
表面がキルト生地で、ソフトな肌触りを楽しめるうえ、高級感のある模様も見どころです。贅沢な空間を演出したい方におすすめです。
ビーズ
ビーズシリーズは、硬めの寝心地をお好みの方にぴったりです。線が太く、大きめのコイルがしっかりと体を支えます。
ビーズシリーズのマットレスは「ビーズポケットベーシック」と「ビーズポケット」の2種類です。シングルサイズはどちらも612個のポケットコイルを取り入れています。
ビーズポケットはスプリングの線径が1.6mmで、硬さはハード・レギュラー・ソフトの3種類を展開。一般的なマットレスと同じように、クッション材を変えることで硬さに差を出しています。
通常のマットレスに比べコイルの数が多く、マットレスの厚みは23cmに抑えられています。
ベッドはセールイベントで買うのがおすすめ
日本ベッドのマットレスを試したい、購入したい方は、全国で開催されている日本ベッドの販売会へ行ってみましょう。
今はネット通販であらゆるものを簡単に購入できますが、画面越しに見るだけでは自分にぴったりのマットレスにめぐり会うのは難しいものです。
販売会では多くの製品を見比べるだけではなく、実際に寝転がって寝心地を確かめられます。
以下のような特典を用意している販売会もあり、お得にベッドを購入できますよ。
- 来場するだけでノベルティがもらえる
- 成約することで寝装品の無料プレゼント
- 配送設置の無料サービス
- 買い替えで不要になったフレームやマットレスの無料引取り
販売会の開催状況は、イベント情報サイト「Seiloo(セイルー)」で調べるのがおすすめです。日本ベッドのような高品質のメーカーをはじめ、さまざまなメーカー・ブランドの家具インテリアをお得に購入できるセールイベント情報を紹介しています。
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