おしゃれな部屋を作るうえで大切なのは、物をきれいに片づけて生活感を抑えること。その際に役立つのが収納家具です。
ただ、収納家具は棚・ラック・シェルフなどの種類があり、どれを選べば良いのか悩んでしまう方が多いでしょう。
大きな棚は目に入りやすく、お部屋の印象を大きく左右するため、デザインやカラーも慎重に選ばなければなりません。
ほかにも、扉の開けやすさや収納力の高さなど、選ぶときのポイントはたくさんあります。
この記事では、収納棚・ラック・シェルフの違いをはじめ、選び方や購入時の注意点を説明します。
後半ではおすすめの収納家具も紹介します。インテリアや生活スタイルに合わせた収納家具を選び、快適な暮らしを手に入れましょう。
収納棚・ラック・シェルフで、お部屋をすっきり&おしゃれに
物が散らかった部屋に比べて、きれいに整理された部屋は、空間をおしゃれに見せる効果があります。とくにリビングやダイニングは、物や人が集まりやすいので、収納家具を活用するべきです。
大きく大容量の収納家具は存在感があり、選ぶ形状やデザインよって空間の印象が変わります。そのため、部屋の雰囲気や収納物に合ったものを選ぶことが大切です。
部屋のテイストになじませたいなら、ほかの家具とカラーや質感を合わせるとバランスを保てます。逆に異なるタイプを選べば、アクセントとして映えるでしょう。
生活感の出やすい物をたっぷり入れたいなら、物を完全に隠せる扉つきの家具が適しています。
インテリア雑貨などの小物を飾りたいなら、あえて扉のない収納家具を選ぶのも手です。「見せる収納」という言葉があるように、見た目に統一感のある書籍や箱を並べれば、洗練された空間を演出できます。
棚・ラック・シェルフの違いとは?
棚・ラック・シェルフには、実はそこまで大きな違いがありません。
棚は英語で「shelf(シェルフ)」、つまり「棚=シェルフ」です。最近のインテリア業界では、棚よりもシェルフのほうがよく使われています。
棚の定義は「物をのせておくために、板を横に渡したもの」です。本棚のように、棚板のある収納家具をイメージすると分かりやすいでしょう。
対してラックの定義は「物を置くための棚・台」です。ラックには棚も含みますが、棚に比べてもっと広い意味で使われています。
たとえば、マガジンラックやCDラックのように、物を立て掛ける用途も持っています。なお、扉や引き出しがあるものはラックに含まないようです。
棚・ラック・シェルフの選び方
数ある収納家具の中から、自分に最適なものを選ぶために、何を意識すれば良いのでしょうか。以下に着目点ごとのポイントをご紹介しますので、ぜひご参考ください。
使用する場所で選ぶ
使用する場所に合わせた、収納家具選びのコツを説明します。
リビング
リビングは家族みんながくつろぐスペースのため、リラックスできる空間にしたいもの。
収納力の高さにこだわって大きな棚を買ってしまうと、部屋に圧迫感が生まれて居心地が悪くなりかねません。
リビングの収納家具は、なるべく部屋が広く見えるものがおすすめです。
広々とした空間を作るコツは、床を多く見せること。床が見えていると、部屋は開放的な印象になり、床の見える範囲が少ないと、狭く窮屈な見た目になります。
そのため、幅や奥行きが狭いものや、脚が細い収納家具を選ぶと良いでしょう。
脚つきの収納家具は、浮遊感が生まれて部屋に圧迫感を与えにくいうえ、掃除をしやすいというメリットもあります。
キッチン
キッチンは、調味料や調理器具などの小さなものから、電子レンジや炊飯器など、たくさんの物であふれやすい空間です。
そんなキッチンの収納には「キッチンラック」が適しています。キッチンラックは、食器や家電、ストック用の食料などをひとまとめに収納できる家具です。
タオルやS字フックを掛けるバーがついていたり、物が取り出しやすいように棚板を手前に引き出せたりと、便利な機能を備えたラックが販売されています。
下段にゴミ箱が置けるラックを選べば、ゴミ箱の上の空間がデッドスペースになるのを防げ、有効活用できるでしょう。
広さに余裕がないキッチンでは、シンクの上などに取りつける突っ張り棒タイプや、冷蔵庫やドアに引っ掛けられるラックがうってつけです。重いものは置けないものの、まな板や調理道具などを収納でき、必要なときにサッと取り出せます。
また、食器類をたくさんしまいたい、外から中が見えない棚が良い場合は「食器棚」が最適です。
食器棚はダイニングボードとも呼ばれ、扉や引き出しがついているので、多少雑な入れ方をしても見た目に影響がありません。
キッチンラックや食器棚は、汚れに強いものがベスト。キッチンは、調味料や油、水などがはねて家具が汚れやすい場所です。耐汚性や耐水性が高いものなら、長く使えます。
また、食材などのストックが把握しやすいことや、頻繁に使う道具をスムーズに取り出せるかなども考えましょう。
洗面所
洗面所は、洗濯用品や身支度で使う化粧品などで散らかりやすく、生活感が出やすい場所のひとつです。
リビングや寝室と違って、長く滞在してくつろぐ場所ではないため、見た目よりも作業のしやすさを意識したほう良いでしょう。
扉つきの棚より、シャンプーや洗剤のストックがひと目で分かる、オープンラックがおすすめです。ちょっとした小物を一時的に置く台としても重宝します。
おしゃれな洗面所を作りたいなら、タオルや小物のカラーを統一したり、ストック類を同じデザインのボックスに入れて並べたりすると、ごちゃごちゃした印象になるのを避けられます。
洗濯機まわりのデッドスペースを活かしたいなら「ランドリーラック」がぴったり。洗濯機の上部の空間も収納場所として使えます。
洗濯物を入れるカゴが付属している商品もあり、洗濯カゴを置くスペースで悩まずにすみます。
寝室
寝室は1日の疲れを癒す大切な場所です。ぐっすり眠れる居心地のよさを重視しましょう。
扉や引き出しのついた棚を使って生活感を抑えると、落ち着きのある空間に仕上がります。衣類などにホコリがつくことも防げるので、清潔な状態を保てます。
また、寝室はリビングなどの共用部分と違い、自分らしさを発揮できる場所。お気に入りのコレクションやインテリアを飾りたい人もいるでしょう。
そんな人には、オープン棚と扉を組み合わせた収納がイチオシ。オープン棚に好きな物を飾りながら、すっきりとした印象も演出します。
子ども部屋
「子どもが自主的に片づけられるか」は、子ども部屋の収納家具の重要なポイントです。お子さんが楽しく収納できれば、整理整頓の習慣が自然と身につくでしょう。
次の条件に当てはまる家具はとくにおすすめです。
- 出し入れしやすいオープンタイプの棚
- 物の定位置が定まるように棚の段数が多いもの
- お子さんの興味を引くかわいいデザイン
- 小さなお子さんでも手の届く高さの棚
玄関
玄関は、家族全員ぶんの靴や傘、お子さんがいれば外で使うおもちゃなど、置きたい物がたくさんある場所。それと同時に、お客さんが来たときに初めに目につく空間でもあるので、おしゃれできれいな状態を保ちたいですよね。
大容量でデザイン性の高い家具がぴったりですが、高さがありすぎると威圧的な印象になってしまうので、ほど良い高さのものを選びましょう。
とくに靴は生活感が出やすいので、扉つきの棚が向いています。
靴をすぐに取り出したいなら「シューズラック」がぴったり。外から靴が見える欠点があるものの、省スペースに大量の靴を収納できるものや、おしゃれな木製のラックも販売されています。
使用するシーンで選ぶ
ラックやシェルフを実際に使っているシーンをイメージすると、失敗を防げます。
人がよく行き来する場所に配置する場合、扉や引き出しの開閉が動線を妨げてしまうかもしれません。そんな場合には、スライド式の扉やオープンラックが向いています。
和室など床に座って過ごす部屋に高さのある収納家具を置くと、その都度立ち上がって物をとるのを面倒に感じる可能性があります。座ったまま物を取り出せるように、低い位置に収納スペースを備えた家具を選ぶとよいでしょう。
また、使用頻度の高い小物は、スムーズに取り出せるように使う場所の近くに配置するのがベスト。
せっかく大型のマガジンラックを買ったのに、立ち上がって収納するのが面倒で、ついついテーブルに置きっぱなし…ということもあると思います。その場合は、ソファの近くに配置できる小型のラックが適しています。
物を出してから使用後にしまうまでの一連の流れを考慮すると、適した収納家具が分かりやすくなります。
サイズで選ぶ
間取りを気にせず、見た目や価格を重視して収納家具を購入すると、サイズで失敗する可能性があります。
まずはどこに置きたいのかを決め、その場所の寸法を測りましょう。大体の目測ではなく、きちんとメジャーを使って測り、扉の開け閉めや引き出しの出し入れに必要なスペースも考えましょう。
配置場所にぴったり置ける収納家具を購入しても、部屋に対して大きすぎたり、高すぎたりすると、バランスが悪くなります。
近くにほかの家具を置く場合は、高さや奥行きを合わせると、統一感が出ておしゃれな部屋になります。
また、収納物に合ったサイズ感も重要です。大容量の収納スペースがあれば安心ですが、必要以上に広すぎると、いらない物を多くため込んでしまう場合もあります。
幅や高さを抑えれば、そのぶん部屋が広く開放的な雰囲気になるでしょう。
素材で選ぶ
ラックやシェルフは、さまざまな素材で作られています。部屋のテイストやほかの家具に合った素材を取り入れると、全体の見た目が整いおしゃれに仕上がります。
代表的な素材は、天然木などの木材や、スチールなどの金属です。
自然の温もりを感じる木製家具は、ナチュラルテイストや北欧テイストなどの、明るく優しい雰囲気のインテリアによく合います。
同じ木製でも、ウォールナットなどの深みのある木材を使用している家具は、モダンテイストなどの落ち着いたスタイルにマッチします。
スチールなどの金属を用いた家具はアイアン家具とも呼ばれ、無機質な風合いがクールです。また、スチール製は水に強く、キッチンや洗面所などの水回りでも活躍します。
見せる収納・隠す収納どちらにするかで選ぶ
「見せる収納」は、オープンラックなどの扉がない家具を使い、あえて外から見えるように収納する方法です。
収納物に統一感がないと、生活感が出やすいデメリットがある反面、どこに何があるかすぐわかる、必要なときにすぐ取り出せるというメリットがあります。
そのためキッチンや子ども部屋、パントリーや倉庫などの収納部屋にうってつけです。
その一方で、生活感をできるだけ抑えたい、汚れから物を守りたい場所には、扉がついた家具を使う「隠す収納」が適しています。
統一性のない物を入れても見た目に影響を与えず、ホコリをかぶりにくいので掃除の手間が省けます。
機能で選ぶ
さらに以下のような機能がついていると、いざというときに役立ちます。
棚板の位置を変えられる
棚板の取りつけ位置を変えられる棚なら、収納物の大きさに合わせられます。デッドスペースを生まず、より多くの物を入れられるでしょう。
高さや幅を変えられる伸縮式
引越しが多く部屋の間取りが変わりやすい場合は、伸縮式の収納家具がぴったりです。高さや幅を変えられるので、配置するスペースにぴったりの大きさに調節できます。
とくにランドリーラックは伸縮式が多く、洗濯機を買い替えたときにも対応可能です。
がたつきを抑えるアジャスターつき
脚つきのラックやシェルフは、アジャスターがついていると便利です。家具の高さを微調整できるので、がたつきを抑えられます。
失敗しないために購入前にチェックしたいポイント
搬入は大丈夫?
組立式や小型の家具であれば、そこまで搬入経路を気にする必要はありません。
しかし大型の家具を購入する場合は、「廊下の角を曲がれない」「天井につかえてしまう」などと困ることのないよう、事前のチェックが大切です。
まずは玄関や、搬入する部屋の入口のサイズを測ります。間口を通った後に照明や飾り棚などの出っ張ったものがないかも確認しましょう。
階段やエレベーターを通る場合は、そちらも忘れずにチェック。コの字型の階段は、曲がり角の広さが重要です。踊り場でいったん回転できるだけの奥行きが必要になります。
玄関からの搬入が難しいときでも、ベランダや窓から搬入できる場合もありますので、家具屋さんに相談してみましょう。
組立はできる?
収納家具には組立式と完成品があります。組立式であれば搬入は簡単で、完成品を買うよりお値段も抑えられます。
しかし、組立作業が苦手な方は要注意。想像以上に作業時間がかかりすぎたり、不完全な状態で使用して棚が壊れてしまったりと、デメリットが生じます。組立が不安な場合は、完成品を購入するのも手です。
耐荷重は大丈夫?
耐荷重は、その収納家具がどのくらいの重さに耐えられるのかを表しています。
耐荷重は余裕を持って設定されているので、多少オーバーしてもすぐに壊れることはありません。
しかし、長い棚板の一点に重さが集中しすぎると、破損につながる恐れがあります。重さを分散させるような置き方を心がけましょう。
ラックの側面などに物をかけたり吊るしたりするときは、その重さも忘れずに。冬物のコートやカバンは意外と重みがあるため、負荷がかかりすぎないように注意してくださいね。
また、大型の棚を置く場合は、設置場所の床の耐荷重も考えたほうが良いでしょう。
一般的な日本の住宅の場合、建築基準法で「床の耐荷重は1平米あたり180kg」とされており、それ以上の重さの物を置くと床のゆがみや軋みの原因になります。
とくに高さのある大容量収納を検討している方は、「その収納家具自体の重さ + 中に入れたいものの重さ」を考慮しましょう。
おすすめの収納棚・ラック・シェルフメーカー4選
無印良品 「スタッキングシェルフ」
無印良品のスタッキングシェルフは、お部屋の広さに適したサイズ感を求めている人にイチオシ!
幅や高さの異なる複数のシェルフを、自由自在に組み合わせられます。そのため、「高さのある収納家具が欲しい、ワイドタイプのシェルフで部屋を仕切りたい」という希望も叶います。引越しで部屋の間取りが変わりやすい人にも嬉しいですね。
シェルフはオープンタイプなので、雑貨を飾ったり本を並べたりするのに最適です。背面がないので、部屋の仕切りに使うと向こう側が見えて、開放的な雰囲気に仕上がります。
選べるパーツの中には、スタッキングシェルフの中に入れて使える引き出しや、ボックスもあるため、小物の収納にも使いやすいでしょう。
素材は明るい色合いのオーク材と、重厚感のあるウォールナットから選べます。
ニトリ「フラップ扉本棚(ビブリオOP80 MBR)」
「本や雑誌をすっきり収納したいけれど、お気に入りのコレクションも飾りたい」という人にぴったりなのが、ニトリのフラップ扉本棚。
扉とオープンタイプを交互に組み合わせた棚で、見せたくない物は隠し、雑貨やすぐに取り出したい物は棚に置けます。
扉は「フラップ扉」という、下から上に持ち上げて開く仕様で、マガジンラックのように表側に雑誌や本を飾れます。
開けっぱなしにしたいときは棚の内側に扉を格納できるので、用途に応じてオープン棚としても使えます。棚の背面に配線用の穴と通気口があり、家電類も入れられます。
素材は温もりのある木製で、落ち着いた色合いのミドルブラウンと、明るく清潔感のあるホワイトウォッシュがあります。
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LOWYA「突っ張り棚 ハンガーラック」
LOWYAのハンガーラックは、ちょっとした小物を置く台が欲しい、部屋を仕切りたい人におすすめです。
突っ張り棒を床と天井に固定する仕様で、壁はもちろんリビング中央などの壁がない場所にも取りつけ可能。部屋の広さに合わせて、幅80cmと60cmから選べます。
スチール製の土台に4枚の板が並び、一番下の幅8cmの棚板は小物や雑誌を並べるのにぴったりです。下から2段目の板は可動式で、上に持ち上げると幅20cmの棚板として活用できます。
上部のハンガーポールは、洋服やタオルを掛けるのに便利。付属のS字フックを板に取りつければ、掃除用具や調理器具の整理に役立ちます。
ラックの下側には横揺れ防止のバーがあり、安定感も期待できます。
棚板のカラーは、多くのインテリアになじむ木目調、引き締まった雰囲気のブラウン、コンクリート調のグレーを展開。スチールと木材の、風合いの違いも楽しめるでしょう。
SHIRAI STORE「ディスプレイラック」
コの字型の棚を組み合わせた、デザイン性の高いラックです。背面の一部がないため部屋に圧迫感を与えにくいところがポイント。
縦置きと横置きどちらでも使えるので、和モダンテイストなどの低い家具を用いるスタイルでは、横置きに使うと良いでしょう。
カラーは、木目や節が美しいビンテージナチュラルをはじめ、5種類あります。
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