手入れひとつで 50 年!?ペルシャ絨毯のメンテナンス方法
手織り絨毯は、素材や組織の特性からみても、本来非常に耐久性のあるもので、大事に使用すれば、子から孫へと受け継がれて叱るべきものです。そして時とともに、ますますその風合いの良さが醸し出されてくるといわれいます。絨毯の敵はなんといっても湿気と汚れ。それにウールの絨毯はともかく、シルクの絨毯は絹という素材そのものがデリケートなので取り扱いにはより一層神経を配る必要があります。
高級車ほどメンテナンスや維持にコストがかかるように、ペルシャ絨毯もデリケートな製品ではありますので、しっかりとメンテナンスを行い、末永く大切に使ってあげると、掛けるコスト以上の価値観を見いだせるでしょう。
ペルシャ絨毯のお手入れの方法と手順について
・シルクかウールか、素材によってお手入れの留意点は異なりますが、丁寧に扱っていただけることが、第一のポイントです。
・シルクは水に濡れると、絹の風合いが失われたり色落ちすることがあります。また、ウールも湿ったままの状態は耐久性をなくしますので、水や湿気からは遠ざけるようにしてください。
・シルクはこのほかアルカリや薬品に弱く、物理的な摩擦にも弱いので、ご注意ください。
・ウールは虫に弱いのが欠点です。とくに長期にわたる保管にはご注意ください。
・日頃のお手入れとしては、2~3日に一度は、掃除機でゴミやホコリを取り除くようにして頂くのが理想です。掃除機は毛に逆らわず、まず縦糸にとって、次に横糸にそってかけてください。
・絨毯の上だけでなく、たまには絨毯の下や裏側も掃除機をかけ、清潔さを保つようにしてください。
・絨毯の下にはスベリ止めのパッドをしくことをお勧めします。直接フロアに置くと、すべって危険です。また絨毯の摩耗を軽減してくれます。
・季節の節目など、絨毯をしまう場合には、絨毯を丸い棒のようなものを芯に入れて巻いて保管してください。ウールの絨毯はとくに虫害に注意してください。
・絨毯のクリーニングや補修も絨毯を長持ちさせる大事な手段です。これには、手織絨毯専門の技術が必要となってきますので、購入したお店に相談するようにしてください。
メンテナンスにおける注意事項について
上記のように、ペルシャ絨毯ならではのお手入れ方法や手順がありますが、何か飲み物をこぼしてしまったり、シミをつけてしまったりと生活するうえでは避けられないトラブルについては、専門のクリーニング業者に依頼するなども検討する必要があります。また、下記のような自分判断での対処は、トラブルの元になりますので、くれぐれも注意するようにしましょう。
・直射日光の当たるところを避ける
・熱い湯、大量の水、アルカリ性洗剤を使って洗わないこと。
・重い家具の下に置かないこと
・火の気のあるところ、湿気の多いところに置かないこと。
※上記お手入れ方法は、産地や絨毯の質、状態によって異なる場合がございます。また、シルクウール混合商品などもございますので、あくまで一般的な目安ということをご理解くださいませ。